寄稿・連載

    2021.03.05

    第2回 各社とのリモートワークの実践

    前回の振り返り

     前回は、自社でのリモートワークの取り組みと、自分たちで行う中での気づきについてお話をさせていただきました。今回は、クライアントとのオンラインの取り組みに向けたお話をさせていただきます。

    クライアントへのご相談

     私たちは、基本的にクライアントへお伺いをしてご支援をさせていただくことを前提にお仕事をさせて頂いておりましたので、最初は、対面ではないことによる不安と、クライアント様からの印象が悪くなってしまうことを非常に気にかけておりました。そんな中、社長から 自分たちのためではなく、私たちが万が一感染していた場合にクライアントに迷惑をかけてはいけないという意識の元、それで不評を買ってしまってもやむを得ないので、動きなさいと号令をかけていただき、それ以降迷うことなくご相談をすることができました。
     そして、自身の心配はよそに、また、私自身の個人的な状況もあり、クライアント様からも理解を得ることができ、まずは、リモートワークの取り組みを進めることができました。

    各社とのリモートワークへの取り掛かり

     クライアントへのご相談も終わり、いざ始めてみるとなっても、最初からスムーズには進みませんでした。リモートワークを行う前からでも、いくつかのIT系のベンダー様とは、前々からweb会議を実施したり、問題なく実施できておりましたが、クライアント様によっては、そのような環境が万全に揃えられているところも少なく、上長とともに試行錯誤しながら取り組みを推進してまいりました。
     大きな事例としては2つほどあります。1つは、全体で4-5名の少人数でのプロジェクトと、もう一つは全体で10-15名ほどのプロジェクトのクライアント様です。

     前者のクライアント様は、まずは、実際に対面でお話をさせて頂き、後日別途お時間をいただき、担当者の方と試験的にお互いにリモート環境にてリモート会議のテストを行いました。先方の方の環境は、PCカメラがない、イヤホン等もない状況であったため、事前にwebカメラ、マイク付きイヤホンなど必要最低限のものをご準備していただいたうえで、各種機器の動作テストも含めながら、取り組みを進めてまいりました。
     テストも終わり、いざ、メンバー全員でWEB会議を行う予定でしたが、当日先方での機器の準備などもうまくいかないこともあり、急遽WEBでの開催が厳しくなり、タクシーでお伺いするということもありました。幸いなことに自宅から近いクライアント様でもあったため、なんとか臨機応変に対応することができました。
     なお、先方とのリモート会議にも徐々に慣れてきたものの、クライアント様でもリモート会議されている方が増え、先方側のネットワーク環境が徐々に悪くなっていき、zoomでのやり取りができなくなる状況にもなりました。この場合、原因としては先方のネットワーク帯域の問題が主になりますが、少しでもネットワークの帯域を抑えるため、緩和策として、1.カメラをオフにする、2.レコーディングをしている場合は止める、3.PC1台を複数名で共有し参加PCを絞る といった対応をとりました。また、zoomからTeamsに切り替えるというツールの変更も試し、同様の条件でも先方の環境に影響を与えないこともあったため、状況に応じてツールは使い分けるべきであると実感しました。そのほか、実施中にその状況になった場合、苦肉の策として、何とか先方側の担当者に情報を届けようと、こちらが電話をつなぎ、こちらのPC音声を最大にし、電話で音声を拾う形で、先方の担当者に伝えるといった対応をとったこともありました。

     後者のクライアント様に関しては、ご相談当日上長とともにお伺いをし、その場で私が別フロアに移動し、デモンストレーションを行いました。幸いなことに各種機器に関しては、取り揃えのあるクライアント様であり、環境面では大きな問題なく進めることができました。
     スタート当初は、基本的に先方は会議室に集合し、私たちのみリモートという環境で行いました。複数名が集まっている会議室でのリモート会議は、社内でも行っており、特段問題なく進めれていましたが、実際にクライアント様とやってみると、会議室側の音声を拾うことが難しく、何度か上長が現場に出向き、ファシリテーションをすることもあり、慣れるのに非常に苦労をいたしました。また、それぞれがリモート参加できるようになりましたが、実はここにも課題があり、社内の自席からのリモート参加のため、皆さんの周りの環境音を拾い、参加者の発言がほとんど聞こえなくなってしまうという事態にもよく遭遇いたしました。この場合は、主催者側で外部音を拾ってしまっているメンバーの音声を一時的にミュートにコントロールするか、何度か聞き返すことしかできないため、議論を何度か中断せざるを得ない状況になる場合もありました。

    リモートワークの良い点/悪い点

     徐々にリモートワークも浸透し、IT系の企業様とは問題なくスタートができていましたが、上記のように、実際の現場ではスムーズにいかないことも多くありました。しかし、自分たちの社内で奮闘した経験と、試行錯誤を繰り返しながら推進していくことで、先方の担当者も積極的に実施いただけるようになり、今までは電話でやり取りしていたことも、資料をベースに摺合せを細かに行うことができ、業務の効率化を図ることができていました。
     実際にどの担当者様からも、移動時間もなく、効率的に情報共有できるやり方に賛同をいただき、業務自体も非常に効率化されていきました。ただし、実際には対面でのやり取りはしておりませんので、リアルの対面にて得ることができていた信頼感というものがどこか薄くなってきてしまう部分もあり、今回のリモートワークでは、その分、細かなコミュニケーションとアウトプットが重要になると感じました。

     次回は、このリモートワークの利点に慣れすぎてしまったために、本来重要なことを疎かにしてしまった点や、実際のリモートワーク推進にあたり、気をつけなければならない点を、自身の失敗経験も踏まえてお話をさせていただければと思います。

    (つづく)
    熊谷 仁樹(Masaki Kumagai)
    2011年4月新卒として大手小売業グループに入社。物流部門にて出荷管理業務を経験した後、カスタマーサービス部門にて顧客対応・販促業務に従事。それらの経験を活かし、システム運用部門にてECサイトの運用・保守業務・サイトリニューアルによる移行作業、さらにシステム開発部門にてアプリ開発・PJ管理業務、CMSリプレイスPJ、アプリシステムリプレイスPJ、新規アプリ開発PJに参画。2017年8月に(株)デジタルシフトウェーブに入社。
    ■上記の著者へのDX相談・講演等の依頼は、こちらから
    株式会社デジタルシフトウェーブ
    https://www.digitalshiftwave.co.jp/
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