市場動向

    2021.06.24

    神戸物産とソフトバンクが“AI業務スーパー”構築、品切れ商品の自動検知やレコメンドするショッピングカート導入

    神戸物産とソフトバンクは2021 年 6 月 21 日、神戸物産の直営店で本年 8 月にオープン予定の「業務スーパー天下茶屋駅前店」について、AIなどを活用した次世代型スーパーの実験店舗として構築すると発表しました。AI カメラで品切れを自動検知するシステムや、おすすめの商品やレシピを提案するショッピングカートなどを導入し、利用客の満足度向上を目指します。

     「業務スーパー」 は、神戸物産がフランチャイズ本部として、発表時点で全国に 900 店舗以上展開する食品スーパーです。 通常のスーパーと同様に、一般の消費者も会費なしで利用できます。国内外の工場で製造したプライベートブランド商品などを、「良いものをより安く」をコンセプトに販売しています。

     2000 年に第 1 号店をオープンし、認知度の向上に伴って顧客の来店が年々増加しているといいます。今回、神戸物産はソフトバンクなどが企画・開発したソリューションを活用して、「業務スーパー天下茶屋駅前店」で顧客満足度の向上を目指すための取り組みを実施します。

    「業務スーパー天下茶屋駅前店」(新店舗)の概要
      オープン予定日:2021 年 8 月 26 日(木)
      所在地    :大阪市西成区岸里 1-3-4
      営業時間   :午前 9 時〜午後 9 時
      店舗面積   :878.89 平方メートル

     新店舗で実施する主な取り組み内容として、以下の3項目が挙げられています。

    AI カメラで品切れを自動検知するシステム
    利用客が選んだ商品に応じておすすめ商品やレシピを提案する「レコメンドカート」の導入
    AI を活用してレジの待機人数を予測

     それぞれの詳細は、以下の通りです。

    AI カメラで品切れを自動検知するシステム
     陳列棚の映像を AI カメラで解析し、品切れを自動で検知してスタッフに知らせます。このシステムの導入により、最適なタイミングで商品の補充が可能になります。また、利用客はスムーズに買い物を楽しめます。さらに店舗側は、スタッフの業務量や人件費を削減することが可能になります。
    図1:品切れ自動検知のイメージ

    図1:品切れ自動検知のイメージ

    利用客が選んだ商品に応じておすすめ商品やレシピを提案する「レコメンドカート」の導入
     ショッピングカートの「レコメンドカート」にタブレットを設置します。利用客が商品のバーコードを読み取ると、AI が導き出したおすすめ商品やレシピがタブレットに表示されます。それらの情報は、ソフトバンクグループのヤフーが提供する多様なサービスから得られるビッグデータや、神戸物産が保有する実績データなどから取得されます。

     利用されるビッグデータは、ヤフーのデータソリューションサービスを活用しています。活用するデータは統計データであり、個人を特定可能なデータは含まれません。それらの情報で、AI による提案が、利用客の購買意欲にどのように影響するかを検証します。なお、利用客は、タブレットに表示される QR コードをスマートフォンで読み取ることで、店舗を出た後でも、おすすめのレシピを確認することが可能です。

     また、バーコードを読み取った商品をカートに入れると、タブレットで、カート内の商品を一覧で見ることができます。買い忘れ防止になり、その時点での買い物の合計金額も一目で確認できます。カートをレジと連携させると、セルフレジとしても利用が可能です。そのため、利用客はレジに並ぶことなく精算できます。店舗側は、レジ業務を担うスタッフを削減できるので、通常より少人数での店舗運営が可能になります。
    図2:レコメンドカートによる商品やレシピの提案イメージ

    図2:レコメンドカートによる商品やレシピの提案イメージ

    AI を活用してレジの待機人数を予測
     店内に設置したカメラの映像をもとに、入店人数やレジの待機人数、精算にかかる時間などを AIで分析できます。それにより、レジの待機人数を予測することが可能です。曜日や時間帯ごとのレジの稼働台数や、スタッフの配置の判断などに役立てられます。そして、適正な台数のレジを稼働させることで、利用客の待ち時間が削減されます。

     それ以外にも、以下のような取り組みを順次実施する予定です。

    ・店内における利用客の動線分析
    ・サイネージでの情報配信
    ・サイネージでの視聴者の属性分析

     それらの取り組みにより、「業務スーパー」をより魅力的な店舗とすることで、顧客満足度の向上を目指します。また、その取り組みの効果や運用方法を検証し、魅力的な施策を全国の業務スーパーに展開することで、さらなる業務スーパーのファンの獲得と事業の成長を目指します。

     一方、ソフトバンクは、幅広い産業分野における革新的なサービスの提供や、他社との共創による DXの取り組みに注力しています。新店舗で検証するソリューションや取り組みを生かし、小売業界が抱える人手不足の課題解決や、新しい買い物体験の創出に貢献し、業界の DX を促進することを目指します。
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