特別対談

    2021.09.22

    【特別対談:森戸裕一×鈴木康弘】地方自治体の支援を通じて企業と地域のDXを推進、企業は2030年のビジョンを明確にして即、行動を

    日本デジタルトランスフォーメーション推進協会代表理事や名古屋大学 客員教授、総務省 地域情報化支援アドバイザーなどの肩書きを持つ森戸裕一氏。同氏が現在注力するのが「地方自治体のDX三本の矢戦略」です。自治体のDX支援を通じて何を目指すのか。企業がDXを成功させるためには何が必要か。森戸氏に自治体の現状、地方都市の企業経営者が抱える課題などを聞きました。(聞き手:DXマガジン総編集長 鈴木康弘)

    地方自治体のDX支援が地域経済を活性化する

    鈴木:森戸さんの経歴を改めて読者の皆さんに教えていただけますか。

    森戸:もともと富士通の人材育成部門でデジタル人材育成に11年携わっていました。セールスエンジニアやシステムエンジニアを中心に育成していましたが、後半はコンサルティング事業やコーポレートユニバーシティ事業の立ち上げも支援していました。その後、富士通を退職して20年間、組織マネジメントや地域全体の情報化という観点で、社会のデジタル化に取り組んでいます。特に外資系企業と連携して日本全体のデジタル化推進に取り組むことが多いです。

     こうしたデジタル化の取り組みを通じて痛感するのは、日本の組織や地域が抱える課題が可視化されていないこと。組織では、管理職のマネジメントが十分機能していない、それを可視化されるのを嫌がっている、マネジメントが機能していないことがブラックボックス化し、ツールとしてのITは導入されていますが、実は管理職はデータを有効に活用できずにいる。つまり日本の組織のデジタル化が遅れているのはマネジメント層を変革できないケースが多いと感じています。

     例えば外資系企業の場合、MBAを取得した人がマネジメント層にいるのが一般的。しかし日本では“現場の叩き上げ”で、昔のビジネス環境で成果を出した人が今のビジネス環境でマネジメントをしている、マネジメントを担当している管理職が、プレイングマネージャーとして現場で部下と一緒に仕事をしている、といったケースも多い。マネジメントを担当する人が現場の仕事をできるかどうかが重視されているようにも感じます。現場を理解するのは重要ですが、ビジネス環境の変化が激しい今、本格的なマネジメントの教育を受けているかが重要ではないでしょうか。こんな疑問を感じながら、今に至りますね。

     鈴木さんは先日、「成功=ヒト×DX」という本を上梓ましたよね。結局、デジタル社会で何をトランスフォーメーションすべきなのかというと、一番大事なのは「人」であり「組織」であり、究極は組織の「マネジメント層」の意識と行動を変革すべきと考えます。そこをトランスフォーメーションしない限り、日本のDXはうまくいかないと思います。

    鈴木:確かにそうですね。人が変わるべきという思いで本のタイトルを「成功=ヒト×DX」にしたんです。森戸さんとは以前お会いしたとき、まさに本の内容に近しい考えの方なのかなと思っていました。
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