新製品・サービス

    2021.08.31

    ウェザーニューズ、製造業・小売業向けの気象データセットを販売開始、スーパーなどでの商品の需要予測やデータ分析への活用でDXを推進

    ウェザーニューズは2021年8月30日、同社の気象データウェアハウスWxTech(ウェザーテック)サービスにおいて、商品の需要予測やデータ分析を支援する気象データセットの販売を開始したと発表しました。同サービスは、店舗運営に必要な気象データを詰め込んだもので、製造業・小売業向けのデータ提供サービスです。天気や気温、降水量など、商品の売れ行きに影響があるとされる気象要素のデータを、1kmメッシュの細かさで提供します。店舗ごとの、ピンポイントな分析や、需要予測モデルの構築に活用が可能です。なお今回、同サービスに含まれる「実況解析データ」がトライアルとして6カ月分無償で提供されます。

     同社は、1990年代からコンビニエンスストアに対し「流通気象サービス」を開始しました。そして発表日現在では、全国5万7000店のコンビニやスーパーに気象情報を提供しています。近年では、食品メーカーや、地域に根差したスーパー・ドラッグストアなどでも気象データのニーズが高まってきました。

     そこで今回、WxTechサービスとしてクラウド環境で気象データを提供します。製造業・小売業者は、クラウドに保存された気象データをAPIなどで取得できます。そのためデータの閲覧や保存だけでなく、商品の需要予測や、来店客予測などの既存システムと容易に連携させることができます。
    図1:WxTechサービス製造業・小売業向けデータセット

    図1:WxTechサービス製造業・小売業向けデータセット

     同サービスは、「商品の需要予測」や「データ分析」など、店舗運営に必要な気象データを詰め込んだ、製造業・小売業向けのデータ提供サービスです。具体的には、天気・気温・降水量・風向・風速・気圧・湿度について、1時間ごとや日ごとに、以下のデータを1kmメッシュの解像度で提供します。

    ・「気象予測」
    ・「過去の気象予測」(任意の過去時点に発表されていた当時の予測)
    ・「実況解析」(2018年以降)

     例えば天気は、同じ市内でも店舗によって異なることがあります。そのため、店舗単位での、ピンポイントな分析や需要予測モデルの構築に適しています。

     同社では、今回のサービス開始にあたり、10日先までの1kmメッシュ降水量の予測データを開発しました。そして、WxTechサービスのデータラインナップに追加しました。週間予報のAPI提供では、降水確率の販売が一般的です。しかし、商品需要や来店客の予測モデル構築に確率の数字は使えないことから、モデル構築に適した降水量のデータが追加されました。
    図2:1kmメッシュ降水量予測

    図2:1kmメッシュ降水量予測

     同気象データセットは、以下のような活用が期待できます。

    ・売れ筋商品と気象の相関分析
    ・商品の需要
    ・来店客の予測モデルの構築

     気象の変化は、商品の売れ行きに大きく影響します。例えば、ドリンクでは気温20度の涼しい日は濃厚な果汁ジュースが好まれますが、気温が30度ではスポーツドリンク、それ以上では水が売れ、暑いほどさっぱりとした飲料に売れ行きが変化するといいます。
    図3:ドリンクの売れ筋と気温の関係

    図3:ドリンクの売れ筋と気温の関係

     製造業や小売業で発注業務を行う場合などに、72時間先や10日間先までの「気象予測」のデータを活用できます。したがって、気象による売れ行きの変化も加味した商品発注が可能になります。

     また、AIなどを用いて、商品の需要予測や来店客予測などの予測モデルを構築する場合は、「過去の気象予測」と「気象予測」と「実況解析」のデータを組み合わせることで、精度向上が期待できます。

     特に「過去の気象予測」は、実際のデータと比べて当時の予測がどの程度外れていたか、そのズレを学習させることができます。そのため、精度を向上させるための学習データとしてニーズがあります。

     予報の当たり外れが分かってしまうことから、「過去の気象予報」を提供している気象会社は珍しいです。しかし同社では、日々検証と改良を繰り返して予報精度を保っています。そして、より精度の高い商品の需要予測モデルを企業が構築できるようにサポートします。

     さらに、観測データが周辺にない店舗の分析には、最寄りのアメダス(気象庁のデータ)や、独自の観測データをもとに解析した「実況解析」が活用可能です。営業やマーケティングでは、実況解析をもとに、売上や来客数との分析を行うことができます。それにより、販売促進につなげることが可能です。

     このようにして、気象データの活用から、最適な商品発注や、計画配送・計画生産、効果的なプロモーションなどを期待できます。

     なお同社では今回、2021年12月末までの期間限定で、6カ月分の「実況解析」のデータをトライアルとして無償で提供します。半年分のデータを自由に扱うことができます。ビジネスデータと組み合わせることで相関分析などに活用可能です。

     同社では今後、体感や花粉予報など、小売業特有のニーズのある気象データをラインナップに順次追加していきます。そして、製造業・小売業のビジネスデータと組み合わせて活用可能な気象データを提供し、コンビニ・スーパー・ドラッグストアや食品メーカーなどにおけるDX推進を後押ししていきます。
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