新製品・サービス

    2021.09.24

    キヤノンITS、教育機関向けソリューションに統合データ分析基盤を構築する新ラインナップ

    キヤノンマーケティングジャパングループのキヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は2021年9月22日、教育機関向け「in Campusシリーズ」の新しいソリューションの提供を2021年11月下旬より開始すると発表しました。ラインアップに拡充するのは、主体的な学びを促進するための全学的な教学マネジメント構築を支援する「in Campus IR」ソリューションです。併せて、同ソリューションの提供に向け、教学IR関連のコンサルティングおよびデータ分析に強みを持つシンクベースとの協業を開始したことを発表しました。

     18歳人口の減少や、デジタル化・AI(人工知能)の普及による急激な社会変化などにより、将来を予測することが困難さを増しています。そして大学においては、どのような環境でも学生が自律性高く生き抜けるよう、「学修者本位の教育」への転換が求められています。

     そのためには、成績評価の信頼性の確保や、学修成果の把握と可視化、それらについてのエビデンス(証拠や根拠)を示す必要があるとされています。

     文部科学省 中央教育審議会の「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン(答申)」でも述べられているように、高等教育機関では、自大学を客観的に調査・分析する「IR(Institutional Research)」が重要になってきています。さらに「大学がその教育目的を達成するために行う管理運営」として、「教学マネジメント」が大事だとされています。

     こうした背景から、多くの大学がIR組織を設置して大学改革を推進しています。一方で、以下のような課題も出てきています。

    ・「人手が足りない」
    ・「データが散在している」
    ・「予算面の確保」

     このような課題を解決すべく、キヤノンITSは今回、自社の教育機関向けソリューション「in Campusシリーズ」に、「in Campus IR」サービスを加えラインアップを拡充しました。「in Campus IR」は、主体的な学びを促進するための全学的な教学マネジメント構築を支援するものです。

     「in Campus シリーズ」は、同社の独自開発による、教育支援情報プラットフォームです。以下の機能を中心に、大学教育で必要とされる主要な機能が含まれています。

    ・学内情報発信の窓口となる「ポータル」
    ・授業シーンで利用される「LMS(学習管理システム)」
    ・学生個人の学修成果の蓄積を行える「ポートフォリオ」

     2021年4月には、従来のシステム導入型にクラウドサービス型も追加されました。
    図1:in Campus シリーズ概念図

    図1:in Campus シリーズ概念図

     また今回、in Campus IRソリューションの提供に向けて、教学IR関連のコンサルティングおよびデータ分析に強みを持つシンクベースとの協業が開始されました。

     同ソリューションは、以下のような各種サービスから構成されています。

    ・基本導入サービス
    ・データ連携サービス
    ・ダッシュボード作成サービス
    ・業務支援・コンサルティングサービス

     これらは、各大学の環境や用途に合わせ導入が可能です。また、既存製品の「in Campusポートフォリオ」との連携(オプション・カスタマイズ)も可能です。「in Campusポートフォリオ」は、学生個人の学修成果の蓄積・可視化を行うもので、「学修者本位の教育」を支援します。
    図2:in Campus IR サービス概念図

    図2:in Campus IR サービス概念図

     in Campus IRの主な特徴として、以下が挙げられています。

    1)教学マネジメントのための基盤サービス
     大学内に保持されているデータ資産を、一元的・統合的に蓄積するデータベースを提供します。入試、教務・学務、就職、図書館など、さまざまな学内システムのデータを1つに集約することができます。これは、統計・分析、各種の報告資料の作成を可能とします。それにより、経年変化の定点分析および、「学修者本位の教育」のため、改善施策の分析・仮説立案・効果測定を行うといった、データに基づくエビデンス経営・活動の基盤サービスとして利用できます。

    2)導入コスト低減により、「教学IR」をより身近に
     「基本導入サービス」では、以下の機能が提供されます。

    ・in Campus IR データベース
    ・3種類の標準分析用ダッシュボード
    ・クライアントPCのセットアップサービス

     データを入力標準フォーマットに合わせて取り込むことで、分析・可視化を開始できます。専門的なスタッフが用意できない大学でも、「教学IR」の運用を低コストでスタートさせることが可能です。

    3)学修成果の可視化を可能にする拡張性
     in Campusシリーズとの連携により、以下のような拡張機能の利用も可能です。

    ・情報収集
    ・学修状況(アクティビティログ)
    ・学生へのフィードバック
    ・個別指導

     例えば、「ポータルを利用した各種アンケート収集・蓄積・分析」「LMSで学習時間の収集・分析から、脱落する学生の傾向分析」「ポートフォリオと連携し学生ごとに成績統計データを提供することで履修・学修計画に役立てる」といった教育のデジタル化を推進します。

    4)追加サービス、コンサルティングの提供
     「基本導入サービス」以外に、それぞれの環境に合わせた以下のようなサービスの提供が可能です。

    ・データ連携の仕組みをカスタマイズする
    ・分析用ダッシュボードを追加する
    ・出力レポートを変更する

     また、システム保守、定期的な運用相談やコンサルティングといったサービスの組み合わせもできます。それにより、継続的な「教学IR」の運用を実現する共想共創パートナーとしてサポートします。

    ■「in Campus IR」基本導入サービス一覧
    機能名 概要
    1 データベース構築 学内の教務・学務・入試・就職など、さまざまなデータをまとめてデータベースを構築
    2 標準ダッシュボード
    (入試)
    志願者情報を切り口としたダッシュボードの表示
    3 標準ダッシュボード
    (教務)
    在校生情報を切り口としたダッシュボードの表示
    4 標準ダッシュボード
    (就職)
    就職情報を切り口としたダッシュボードの表示
    5 クライアント環境構築 クライアント環境構築の支援
    ■「in Campus IR」オプションサービス一覧
    機能名 概要
    1 データ連携サービス 学内の教務・学務・入試・就職など、さまざまなシステムから出力されるデータをin Campus IRデータベースへ自動連携を行うためのプログラムを作成
    2 ダッシュボード作成サービス 標準ダッシュボードの改修、および追加ダッシュボードを作成
    ダッシュボード追加に伴うデータマート構築も合わせて提供
    3 業務支援・コンサルティングサービス 教学マネジメント(IR)業務における業務支援サービス・コンサルティングサービスを提供
     キヤノンITSは、教育現場において「幅広く散在する、多種多様なデータ」の利活用は今後ますます重要性が高まると考えています。そこで、AIやVR/ARなどの先端技術を取り込み、教育データの利活用によるデータマネジメント領域で、教育DX化を支援していきます。また、「教育の質保証」「学修者本位の教育」の実現に向けて、さらなるサービスの拡充を目指していきます。
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