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コラム

デジタルスキル習得だけでは無意味なリスキリング、本当に必要な学びとは?

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 DX人材を育成しようと、多くの企業が社員のリスキリングに乗り出しています。社員にスキルを習得させ、新たな分野で活躍できる人材を増やすのが狙いです。とりわけ、プログラミングやデータ分析、AIなどを学ばせ、社員のデジタル力強化に取り組む企業が目立ちます。
 しかし、プログラミングなどを学ぶだけでDXは成功するのでしょうか。デジタルに精通する人材を豊富に揃えるだけでは、必ずしもDXは成功しません。
 DXを成功させるなら、目を向けるべきは「D(デジタル)」より「X(変革)」です。自社をどう変えたいのか、どう変革させるのかといった「X(変革)」のイメージを明確にすることが何より大切です。多くの企業はリスキリングによって「D(デジタル)」を強化しているに過ぎません。「X(変革)」を主導できる人材育成に取り組まなければ、現行のリスキリング施策は失敗に終わりかねません。
 リスキリングに取り組む目的を明確にすることも必要です。習得したスキルが自社のDXにどう寄与するのか、新規事業をどう支えるのかといった具体的なイメージを社員と共有し、学ぶ理由や目的を固めます。目的なくプログラミングやデータ分析スキルを習得しても、そのスキルはきっと役に立たないものになるでしょう。
 リスキリングに取り組むなら、「X(変革)」を主導するための考え方を学ぶことに目を向けるべきです。
 具体的には、さまざまな偉人から「価値観」を学ぶべきです。哲学者や戦略家、経営学者、経営者がどう考え、どう成功したのか、苦境をどう乗り越えたのかといった考え方は、「X(変革)」のヒントとなり得ます。ゼロから新規事業を創出する際も、発想の起点となるのは自身の価値観です。価値観なしに新規事業は生み出せないし、「X(変革)」のイメージも膨らみません。
 「今しか知らない人を凡人、過去に精通している人は賢人」
 この言葉の通り、成功者のほとんどは、偉人を通じて価値観を学んでいます。私たちも同様に先人の教えを引き継ぐことが必要です。偉人の考え方を学ぶことこそ、DXのためのリスキリング施策に欠かせない要素なのです。
 リスキリングは、偉人から普遍的な価値観を学んだ上でスキル習得に臨むべきです。双方を掛け合わせることでDXは成功します。スキル習得も単なるデジタルスキルだけではなく、営業やマーケティング、教育、人事などのさまざまなスキルを習得することに主眼を置くべきです。こうしたマルチスキルを習得することがアイデアの幅を広げ、枠にとらわれない変革を後押しします。
 デジタルスキル習得に偏重するリスキリング。多くの企業にこうした傾向が見られます。DXの「X(変革)」を成功させるなら、今一度リスキリングの取り組み内容を見直してください。目的を明確にするとともに、価値観をしっかり学び、自身の礎として築くことがリスキリングによるDXの成功確率を引き上げます。
筆者プロフィール

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。 デジタルシフトを目指す企業の支援を実施している。SBIホールディングス社外役員、日本オムニチャネル協会 会長、学校法人電子学園 情報経営イノベーション専門職大学 客員教授を兼任
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