前回、
前々回とDX推進プロジェクトを構築する上で必要な点に触れてきました。では始動させるにあたり、何に注意すべきか。まずは何より、DXを進める目的と目標を明確することが大切です。
・参考:前回の記事「優秀なメンバーを集めるだけでは不十分、DXを進める体制構築で最も大切な6つの極意」
・参考:前々回の記事「DXの成否を決める「推進体制」、構築に必要な3つのポイント」
目的とは、プロジェクトが目指すべき姿で、言葉や絵で表せるものです。例えば、「顧客はリアルでもネットでも顧客の都合で購買できるようにする」「社内を完全ペーパーレス化し、連絡目的の会議を撤廃する」といった具合です。誰でもイメージしやすい言葉で表現することが大切です。
目標とは、目指すべき具体的な指標で、数値で表せるものです。例えば、「2年後には売上130%、売上構成のうち20%はネットでの売上を達成する」「1年後には販管費30%削減」などです。明確な数値を定めることが大切です。
目的と目標の両方を設定することが欠かせません。目標の数値だけを設定すると、プロジェクトは息苦しいものになります。目的だけを設定すると、プロジェクトが空想で終わりかねません。目的、目標ともプロジェクト内で徹底的に議論して設定することが大切です。本音で意見をぶつけ合い、未来を語り、現状を悩み、目指すべき会社の姿を描くべきです。