DXを推進する体制を整えたら、いよいよDXに踏み出します。まず初めに手を付けるべきは、「未来を想像し、業務を改革する」ことです。
参考:DX推進体制を構築するポイントはこちら
「優秀なメンバーを集めるだけでは不十分、DXを進める体制構築で最も大切な6つの極意」
「DXの成否を決める「推進体制」、構築に必要な3つのポイント」
筆者のもとには、DXに取り組むものの、期待した成果がなかなかでないと相談に来る人がいます。こうした相談者の多くが、DXをシステム導入と勘違いしています。特に現状の業務を変えずにシステム化していることが、成果を出せない要因の1つと考えられます。
もっとも、業務を見直す「業務改善」でも成果を出しにくいでしょう。DXでは「業務改善」ではなく「業務改革」を目指すべきです。
では、「業務改善」と「業務改革」では何が違うのか。この差を正しく理解することも、DXを進めるには必要です。
「業務改善」は、過去の延長線上にある考え方です。部門や個人の視点から、身近な課題を解決します。あらかじめ敷かれたレールの壊れた箇所を修繕していくイメージです。リスクは小さいものの、得られる成果があまり大きくないという点が重要です。
「業務改革」は、過去にとらわれない考え方です。未来のあるべき姿を目指すのが特徴、ゼロからビジネスを再構築します。ロケットで未開の新天地を目指すイメージです。リスクは大きくなることが見込まれますが、その分大きな成果を期待できるのが何より重要です。
DXを進めるにあたり、その真髄は業務改革にあると受け止めるべきです。