寄稿・連載

    2022.03.25

    文章にも品質管理を

    新規事業を成功させるためには、周囲を巻き込み賛同を得られる企画書や資料のクオリティこそが重要。「意味が分からない」「理解しにくい」という文章を並べるだけでは事業推進すらままなりません。では簡潔で要領を得た文章で「伝える」ためにはどんな工夫が必要か。【DX時代を生き抜く文章術 第19回(最終回)】は、文章の品質を管理するためのチェックポイントを整理します。なお、本連載は「即!ビジネスで使える 新聞記者式伝わる文章術」(CCCメディアハウス)の内容をもとに編集しております。

     せっかく一生懸命に書いても、誤字や脱字、誤変換があれば、その文章は失格です。内容はともかく、その時点で文章の信頼性が揺らいでしまいます。

     そのほか、専門用語や漢字ばかりが並んでいて読みにくくなっていないか、くどい言い回しで冗長になっていないかなど、提出する前にチェックすることが大切です。

     最近はペーパーレスが叫ばれていますが、文章をチェックするときは、モニタ画面ではなく紙に印刷して確認した方が間違いは見つけやすいと思います。
    (1)誤字や脱字、誤変換はないか
    (2)6W3Hがきちんと入っているか
    (3)モレやダブリはないか
    (4)明確なターゲットを想定しているか
    (5)一文に1つの要素(コンテンツ)を守っているか
    (6)順接の「が」を使っていないか
    (7)一文に「の」でつなぐ表現が3カ所以上ないか
    (8)「という」「~こと」「~もの」を多用していないか
    (9)同じ語尾が3回以上連続していないか
    (10)形容詞や副詞を数字に置き換えているか
    (11)くどい前置き、言い回しをしていないか
    (12)主語と述語のねじれはないか
    (13)短い言葉、文章、段落にしているか
    (14)受動態(受け身表現)を使っていないか
    (15)一般的に理解できる言葉を使っているか(専門用語を使っていないか)
    (16)カタカナが多くないか
    (17)複数の意味に受け取れる文章はないか
    (18)重複表現や二重否定表現はないか
    (19)結論を先に書いているか
    (20)論理的な整合性はとれているか


     自分がミスしがちなポイントを頭に入れておきましょう。

     本書の目次をチェックリスト代わりにしてもいいかもしれません。

     最後におすすめしたいのが音読です。黙読では誤字や脱字、誤変換は意外に見つけられません。声に出すことで、間違いや読みにくさに気づくものです。

     第三者に読んでもらうことも必要です。新聞社でも、記者の原稿は何重にもチェックする仕組みが整備されています。

           ◇◇◇◇◇

     本連載ではファクトとデータ、ロジックという言葉を繰り返してきました。これこそが「伝わる文章」になくてはならない要素だということを皆さんに理解してもらいたかったからです。

     仕事でもプライベートでも、発信力を高めることができればやりたいことができる時代です。せっかくの実力が、発信力が弱いために埋もれないようにしたいものです。

     文章は基本的な原則を守り、少しのテクニックがあればコントロール(修正)できるものです。どうか自信をもってください。
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    本連載は、CCCメディアハウス刊行の「即!ビジネスで使える 新聞記者式伝わる文章術」の内容を一部編集したものです。
    CCCメディアハウス「即!ビジネスで使える 新聞記者式伝わる文章術」(白鳥和生著)
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    筆者プロフィール
    白鳥和生
    株式会社日本経済新聞社 編集 総合編集センター 調査グループ次長。
    明治学院大学国際学部卒業後、1990年に日本経済新聞社に入社。編集局記者として小売り、卸・物流、外食、食品メーカー、流通政策の取材を担当した。「日経MJ」デスクを経て、2014年調査部次長、2021年から現職。著書(いずれも共著)に「ようこそ小売業の世界へ」(商業界)「2050年 超高齢社会のコミュニティ構想」(岩波書店)「流通と小売経営」(創成社)などがある。日本大学大学院総合社会情報研究科でCSRも研究し、2020年に博士(総合社会文化)の学位を取得。消費生活アドバイザー資格を持つほか、國學院大学経済学部非常勤講師(現代ビジネス、マーケティング)、日本フードサービス学会理事なども務める。
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