―CS分科会の主なテーマ、活動内容を教えてください。
「CS」は「Customer Service」の略として使われるのが一般的だが、オムニチャネルを議論するときには、顧客満足を示す「Customer Satisfaction」の略としても使われます。CS分科会では「Customer Satisfaction」を根底にとらえつつ、「Customer Service」「Customer Support」「Call Center」「Contact Center」と呼ばれる業務や組織のあり方を議論しています。
一般的にリアル店舗とECを融合するオムニチャネルにおいて、CSが議論の主役になることは少ないでしょう。商品を購入、もしくはサービスを申し込んだ利用者とのコミュニケーションを主とするCS業務は、オムニチャネルでは影を潜める「裏方」の役割になっています。
しかし半面、CSは顧客のロイヤリティを向上させる重要な組織(チャネル)です。そこで分科会では改めて、小売業が顧客に提供する本当に価値、さらにはオムニチャネルの本質を考えることから始めています。議論すべき内容を体系立てて参加者で共有し、テーマを明確に絞ることで議論がぶれないようにしています。オムニチャネル化による小売業のあるべき姿を描ければ、CSの役割も明確になる。ひいてはCSの存在価値も最大化できるのではと考えます。