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地方中小企業の約7割が「今後DXを推進したい」、東京に比べ25.5ポイントも高い結果/エイトレッド調べ

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ワークフローDXサービスを展開するエイトレッドは2022年1月26日、「地方中小企業のDX実態」に関する調査を実施した結果を発表しました。調査の対象は、東京・大阪・愛知を除く、全国の中小企業(従業員数30名〜300名未満)の経営者・役員141名です。なお今回の調査は、同社が2021年12月20日に配信した「東京の中小企業におけるDX実態」に関する調査(以下、東京版)と比較したものになります。DXの推進状況については、東京版と同様に、6割近くの企業が「進んでいない」と回答しました。しかし、「今後DXを推進したい」企業は69.9%と、地方中小企業のほうが今後のDX推進に積極的な姿勢がうかがえました。

 今回の調査の概要は、以下の通りです。 ・調査概要:「地方中小企業のDX実態」に関する調査
・調査方法:インターネット調査
・調査期間:2021年11月11日〜同年11月22日
・有効回答:東京・大阪・愛知を除く全国の中小企業(従業員数30名〜300名未満)の経営者・役員141名  調査のサマリーとして、以下が挙げられています。
DXの推進状況について、56.8%の企業が「進んでいない」と回答
2022年度のDX予算、2021年より「増加する」企業は33.3%
DX推進が滞っている理由として「人材が不足しているから」が36.2%
 以下に、調査の各項目について説明します。  まずQ1で「DXの推進状況」について聞いたところ、以下の結果になりました。 ・「かなり進んでいる」:5.6%(東京版では8.1%)
・「やや進んでいる」:20.6%(同17.3%)
・「あまり進んでいない」:29.1%(同21.1%)
・「全く進んでいない」:27.7%(同36.2%)
・「わからない」:17.0%(同17.3%)  東京版に対し「かなり進んでいる」は2.5ポイント少ないものの、「全く進んでいない」も8.5ポイント少なく、ほとんど状況は変わらない結果となりました。
図1:「Q1.あなたの会社におけるDXの推進状況を教え...

図1:「Q1.あなたの会社におけるDXの推進状況を教えてください。」(n=141)/エイトレッド調べ

 Q2では、2022年度に向けての「DXの予算」はどうなりそうか聞きました。 ・「かなり増加する」:7.1%(東京版では5.9%)
・「やや増加する」:26.2%(同17.3%)  上記を合わせた「増加する」の回答は、東京版に対し、10.1ポイント高い結果となりました。そのことから、地方中小企業のほうが今後のDX推進に積極的な姿勢があることが分かりました。
図2:「Q2.あなたの会社では、2022年度に向けてD...

図2:「Q2.あなたの会社では、2022年度に向けてDXのための予算を2021年より増加する予定ですか。」(n=141)/エイトレッド調べ

 また「現在導入しているツール」については、以下の回答が上位となりました。 ・「グループウェアを導入している」:36.9%(東京版では38.9%)
・「オンライン会議・テレワークを標準化している」:34.0%(同42.7%)
・「チャットツールなど気軽にコミュニケーションをとれるシステムを導入している」:26.2%(同31.9%)  東京版に対し、「オンライン会議・テレワークを標準」が8.7ポイント、「コミュニケーションシステム」が5.7ポイント少ない結果となりました。一方で、「経費精算システム」(東京版では18.4%)は6.9ポイント、「電子契約書の標準化」(同14.6%)は6.7ポイント、それぞれ多い結果になりました。
図3:「Q3.あなたの会社で導入しているツールについて...

図3:「Q3.あなたの会社で導入しているツールについて、当てはまるものを全て教えてください。(複数回答)」(n=141)/エイトレッド調べ

 次に、「DX推進が滞っている理由」について聞いたところ、以下が上位の結果となりました。 ・「DX推進のための人材が不足しているから」:36.2%(東京版では21.7%)
・「DX推進のアイデアや企画・戦略立案が難しいから」:32.5%(同8.5%)
・「何から手をつけて良いかわからないから」:32.5%(同21.7%)
・「DX推進のための予算が割けないから」:23.8%(同28.3%)  東京版に対し、Q2で「予算が増加しない」の回答が少なかったためか、「予算が割けない」が4.5%少なかった一方で、2番目に多い回答「アイデアや企画」が東京版に比べ24ポイント多く、東京版の約4倍という結果になりました。東京では「予算」面が課題になっている一方で、地方では「人材不足」や「企画が難しい」など人材面が課題になっていることが明らかになりました。
図4:「Q4.Q1で「あまり進んでいない」「全く進んで...

図4:「Q4.Q1で「あまり進んでいない」「全く進んでいない」と回答した方にお聞きします。DX推進が滞っている理由を教えてください。(複数回答)」(n=80)/エイトレッド調べ

 「DX推進が滞っている理由」について、さらに自由回答でも聞きました。「必要とは思えない」「自社に合うDXが分からない」など45の回答を得ることができました。その一部抜粋が以下です。 「Q5.Q4で「わからない」と回答した方以外にお聞きします。DX推進が滞っている理由がQ4以外にあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=76)/エイトレッド調べ <自由回答・一部抜粋>
・60歳:必要とは思えないから。
・53歳:自社に合うDXが分からないから。
・57歳:デジタルが得意な人がいない。  DXが進んでいないと回答した企業には、今後の推進希望の意思について聞きました。 ・「かなり推進したい」:11.1%(東京版では10.4%)
・「やや推進したい」:58.8%(同34.0%)  「かなり推進したい」と「やや推進したい」を合わせると69.9%で、東京版に対し「推進したい」が25.5ポイントも多い結果となりました。Q2の「DX予算」の結果同様に、東京中小企業よりも地方中小企業のほうが今後のDX推進に積極的な姿勢があることがうかがえました。
図5:「Q6.Q1で「あまり進んでいない」「全く進んで...

図5:「Q6.Q1で「あまり進んでいない」「全く進んでいない」と回答した方にお聞きします。あなたは今後、DXを推進したいと考えていますか。」(n=80)/エイトレッド調べ

 また、DXを推進したい企業が期待することとしては、「業務効率化」が80.4%で最多の回答となりました。 「Q7.Q6で「かなり推進したい」「やや推進したい」と回答した方にお聞きします。DXを推進することによってどのような課題解決を期待していますか。(複数回答)」(n=56)/エイトレッド調べ ・「業務効率化」:80.4%(東京版では87.2%)
・「生産性向上」:69.6%(同72.3%)
・「社内の情報共有の円滑化」:42.9%(同42.6%)
・「テレワークなど柔軟な働き方の実現」:23.2%(同29.8%)
・「商圏の拡大」:5.4%(同21.3%)
・「採用力向上」:3.6%(同2.1%)
・「その他」:0.0%(同0.0%)  東京版に対し、「テレワークなど柔軟な働き方の実現」が6.6ポイント、「商圏の拡大」が15.9ポイント少なく、「商圏の拡大」に関しては東京版の約1/4という結果になりました。  今回の調査のまとめとして、以下が挙げられています。 ・DXの推進状況について、地方中小企業の約3割が「進んでいる」と回答
・2022年度のDX予算について、「増加する」との回答が東京よりも10.1ポイント高い結果となり、今後の推進意欲としては地方の方が高いことがうかがえる
・中小企業がDXを推進するにあたり、東京の課題が「予算」だったのに対し、地方では「人材」や「企画」に課題を抱えている
・DXで期待していることは、東京と同じ「業務効率化」「生産性向上」が上位に並んだものの、「商圏の拡大」に関しては、東京の約1/4という結果になった  今回の調査結果から、エイトレッドでは、地方ではDXがこれから始まる初期段階と考えられると分析しました。そして、「DXを推進したいと考えているけど何から手をつけていいのか分からない、人手もない」という中小企業経営者の切実な本音が垣間見えたとしています。  同社によれば、リソースが限られている中で重要なことは、まず紙の電子化など比較的取り組みやすいことから一歩ずつ取り組むこと、そしてデータの蓄積と活用を継続していくことです。今後、日本の9割以上を占める中小企業におけるDX推進の加速が、日本全体のさらなる生産性や競争力向上の重要な鍵となる、と考察しています。

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