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NTT東日本など、地下鉄の保守や利用者向けサービスに5GやAIを使う実証実験開始

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東日本電信電話(NTT東日本)は2022年10月19日、5G(第5世代移動通信システム)を使った実証プロジェクトの開始を発表しました。都営地下鉄大江戸線の都庁前駅で、保守点検業務や利用者向けのサービスなどを検証します。JTOWER、FCNT、ニューラルポケットと共同で実施します。

 今回のプロジェクトは、2021年8月に締結した「大江戸線都庁前駅構内における5G試行整備及び検証等の事業に係る協定」に基づき実施するもの。プロジェクト実施に先立ち、すでに2022年5月からキャリア5Gの電波環境を使ったサービスを開始しています。  今回は新たに、ローカル5Gの実証環境を駅構内に構築し、5G環境下でデジタル技術を活用したユースケースを検証します。具体的には次の5つに取り組みます。 1.ローカル5Gネットワークの構築
 都庁前駅にローカル5G環境を整備します。車両の入線するホーム、利用者が通過する改札付近、設備維持管理のための機械室に設置し、スループットの測定などを実施します。ローカル5Gを使い、地下鉄施設内の保守点検作業や利用者向けのサービスを検証します。 2.高精細な映像伝送によるトンネル内施設点検
 保守用車に取り付けた高精細カメラで撮影したトンネル内の線路や天井、壁などの様子を、ローカル5Gを使って駅構内の記録装置に伝送します。撮影した素材をAIで解析することで、異常検知や効率的な維持管理に役立てられるかを検証します。
図1:ローカル5GやAIを活用した施設点検のイメージ

図1:ローカル5GやAIを活用した施設点検のイメージ

3.AIカメラで撮影した映像を駅係員の業務に利用
 AIカメラで撮影した駅構内の高精細な映像を、ローカル5Gなどを使って駅係員のモバイル端末へリアルタイムに伝送します。映像解析により、車いすや白杖を利用する人を認識、通知できないかを検証します。
図2:カメラを使って混雑状況や車いす利用者をリアルタイ...

図2:カメラを使って混雑状況や車いす利用者をリアルタイムに駅係員に通知する

4.AIサイネージによる効果的な情報発信
 データ容量の大きい動画広告コンテンツなどを、ローカル5Gを使ってAIサイネージに伝送します。サイネージに内蔵するカメラで視聴状況を計測したり、広告に対する反応を確認したりするなど、情報を効果的に発信する方策を検証します。
図3:5Gとデジタルサイネージを組み合せ、最適な広告配...

図3:5Gとデジタルサイネージを組み合せ、最適な広告配信を実施する

5.ARを使った駅利用者の移動支援
 出入口からの経路が複雑な地下鉄駅構内の移動支援に、ARを使ったナビゲーションを利用します。駅構内のナビゲーションデータを駅利用者のスマートフォンに、5Gを使って伝送します。ナビゲーションデータと駅利用者の位置情報を重ねることで、目的地までの案内ルートを表示します。
図4:ARを使ったナビゲーションで駅構内のルートを案内する

図4:ARを使ったナビゲーションで駅構内のルートを案内する

 同社は実証プロジェクトを通じ、今後は公共交通機関の駅構内で5Gを活かした業務のDX化を進める考えです。新たなユースケースの導入を検討するとともに、全国の鉄道関連施設への展開も目指します。
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