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2021.07.14

三井化学と日本IBM、安心安全なDX業務環境を目指し、現場での安全作業支援AIシステムを構築

三井化学と日本IBMは2021年7月8日、化学物質を扱う作業現場での、安心安全な労働環境づくりを目指し、「労働災害危険源抽出AI」を構築したことを発表しました。「労働災害危険源抽出AI」は、IBM開発によるビジネスAIのIBM Watsonを活用したSaaSシステムです。2021年4月より、三井化学の大阪工場で稼働を開始したということです。三井化学はこのDXを活用したシステムにより、さらなる社員の安全向上と企業価値の向上を目指します。

 三井化学では、主要経営課題の1つとして、安全の確保を掲げています。そして化学物質を扱う作業現場の、安心安全な労働環境づくりを目指しています。

 同社の化学物質を扱う製造現場には、過去の労災情報や、ヒヤリハット情報など多くの有益な情報があります。ただし、それらの多くはこれまで紙ベースで蓄積されていました。それらをデータベース化し、AIを活用して、容易かつ的確に検索できるシステムが求められていました。

 そこで同社は、IBM開発のビジネスAI「IBM Watson」を活用した「労働災害危険源抽出AI」システムを、大阪工場の社員を対象に、2021年4月より導入しました。同システムはSaaSサービスとして、以下のような機能を搭載しています。

・「IBM Watson Explore」:自然言語を含む大規模データを多角的に分析
・「 IBM Watson Natural Language Classifier」:IBM Cloud 上で稼働する、検索効率化に向けたテキストデータの分類

 それにより、これまで紙ベースで蓄積されてきた過去の労働災害情報や、ヒヤリハット情報、トラブル報告書をデータベース化し、社員の安全活動レベルを向上させることを目指しました。これらは、日本IBMのデータサイエンティストやコンサルタントにより構築されました。

 同システムでは、作業を行う社員が、工場内に設置されたパソコン端末に、以下のようなキーワードを入力します。

・(これから行う)作業の場所
・作業内容
・火傷や転倒といった、労働災害の種類

 その結果、過去のデータベースから、リスク相関性の高い事例の照会、類似事例を迅速に抽出できます。同システムの概要は、以下の図のようなイメージです。
図1:三井化学 安全作業リアルタイム支援システムイメージ

図1:三井化学 安全作業リアルタイム支援システムイメージ

 同システムを利用することで、属人性の解消に加え、スキルやノウハウの伝承、原因究明の早期化などが図れるようになりました。
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