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楽天モバイルなど、J1リーグ試合後の混雑緩和と経済活性化をアプリで促す実証実験を開始

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楽天モバイル、神戸大学、デンソーテンの3者は2021年10月6日、ノエビアスタジアム神戸において、イベント時の混雑緩和ならびにイベント会場周辺の経済活性化を目的とする実証実験を10月2日より開始したことを発表しました。同実証実験は2021年10月2日、サッカーJ1リーグのヴィッセル神戸 対 浦和レッドダイヤモンズ戦で実施されました。今後、同様の実証実験を11月末まで行います。試合終了後、帰宅者が集中する「時間」と「場所」を分散することにより、混雑緩和を目指します。また帰宅時の寄り道を促進することで、混雑する場所の分散を図るとともに、会場周辺の経済活性化にも貢献できるようにします。

 同実証実験では、試合終了後、帰宅者が集中する「時間」と「場所」を分散します。  ユーザーは専用スマートフォン(スマホ)アプリで、会場周辺の混雑状況を確認できます。また、会場内での待ち時間に応じたインセンティブ(ポイント)が付与されます。それにより来場者に待機を促し、帰宅時間を分散します。ポイントは、グッズ販売店や、会場周辺の提携店舗で使用可能なクーポンに交換できます。
図1:現状の課題と実証実験の概要イメージ

図1:現状の課題と実証実験の概要イメージ

 同実証実験の特徴として、以下が挙げられています。 1. スタジアム周辺の公共交通機関の混雑状況の配信
 スタジアム周辺に、人体などから発する熱(赤外線)の変化を感知する焦電センサーを設置します。このセンサー情報をもとに、試合終了後の人の流れを予測します。そして、公共交通機関の混雑状況(待ち時間)をアプリに表示します。この情報を来場者に配信することで、会場や、会場周辺での待機を推奨し、帰宅時間の分散を促進します。 2. 待ち時間に応じたインセンティブ(ポイント)の付与
 試合終了後、指定のエリア内で待機すると、時間に応じたポイントが付与されます。このポイントは、スタジアム内のグッズ販売店や、会場周辺の提携店舗で使用可能なクーポンと交換できます。それにより、来場者の待機行動と提携店舗への誘引を促します。そして、混雑緩和と、会場周辺の経済活性化の両立を図ります。 3. スタジアム内の混雑状況を含めたライブ映像の配信
 スタジアムの入り口や売店に、楽天モバイルの5G対応オリジナルスマートフォン「Rakuten BIG s」を設置します。そして、周辺状況の撮影および映像のライブ配信を行います。ユーザーは、アプリ上でライブ映像から混雑状況を確認できます。それにより、混雑を避けた行動が可能になります。  なお、ユーザーの約半数に限定してライブ映像を確認できるアプリの設定を行います。情報提供量の差を意図的に作ることで、混雑緩和の細かな変化を分析します。また、ライブ配信の一部において、楽天モバイルの提供する5G商用網を活用しています。 4. 試合終了後に楽しめるクイズの提供
 試合終了後、会場内でのみ利用できるヴィッセル神戸に関するクイズを出題するゲーム機能を提供します。それにより、来場者が試合終了後に会場待機する際のモチベーション向上を図ります。 5. 混雑を避けたタクシー配車手段の提案
 試合終了後、混雑の少ない場所でタクシーに乗車できるよう、タクシー配車のオーダー時に複数の乗り場候補を設定します。それにより、混雑を避けたスムーズなタクシー配車手段を提案します。
図2:同実証実験のアプリ画面イメージ-

図2:同実証実験のアプリ画面イメージ-

 イベント開催時のノエビアスタジアム神戸周辺では、近辺の駅構内およびスタジアムから駅に向かう道路の混雑が地域課題となっています。混雑緩和は、新型コロナウイルス感染症拡大のリスク低減など、ニューノーマル社会における安心安全なイベント開催の実現に寄与します。さらに、イベント会場の周辺施設に来場者を分散し誘客することは、地域商業施設活性化の貢献につながります。そうしたことから、同実証実験の実施に至ったとのことです。  楽天モバイルと神戸大学は、神戸市が公募した研究活動経費助成プロジェクト「大学発アーバンイノベーション神戸(令和2年度)」において、共同での「5Gネットワークを活用したイベント会場の混雑緩和や遠隔コミュニケーション手法に関する研究開発」が2020年9月14日に採択されています。今回の実証実験は、この共同研究の一環として取り組んでいます。  今回の実験において、3者はそれぞれ、以下の役割を担います。 ・神戸大学:行動変容に関するデータ分析および来場者への効果的な提案通知方法の検証
・楽天モバイル:映像の配信に活用する5G環境や技術知見の提供
・デンソーテン:専用スマホアプリの開発および人流の計測・交通機関の混雑状況の予測、来場者への最適な情報提供を行うためのデータ分析  なお、今回の実証実験は、2021明治安田生命J1リーグ第31節「ヴィッセル神戸 vs. 浦和レッドダイヤモンズ戦(10月2日(土)15:00キックオフ)」において実施しました。また、10月16日(土)および、11月3日(水)・6日(土)・27日(土)に同様の実証実験を行う予定とのことです。  3者は今後も、実証実験を継続し、研究開発・実証研究を通じて、ニューノーマル社会のイベント実施における混雑緩和と地域活性化の両立に寄与していきます。

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