米Datumix Inc.の子会社で日本法人のDatumixは2021年9月21日、物流倉庫向けサービスの提供開始を発表しました。倉庫管理の課題解決を目指す、「デジタルツイン・シミュレーションを活用した物流倉庫DX支援サービス」です。仮想空間に「現実と同じ倉庫」を作成し、まずその空間の中で業務を行います。そのシミュレーションで得られた結果を用いて、倉庫設計・管理の計画を立てます。それにより、設計品質の向上と、倉庫内の管理最適化を目指します。
「デジタルツイン」とは、現実世界をデジタル世界で可視化することで、未来を予測・シミュレーションし、その結果を活用する技術です。
今回の物流倉庫向け「デジタルツイン・シミュレーション」サービスでは、仮想空間に作成したもう1つの倉庫を使って、独自のAIアルゴリズムを組み合わせたシミュレーションを行います。それにより、従来のシミュレーションでは得られない高い精度を実現可能にしています。
同サービスのシミュレーションツールでは、潜在的な課題に気付き、それをもとに最善の設計と管理方法の発見に役立てることができます。デジタルツインを活用した高精度なシミュレーションが、倉庫の設計や、倉庫管理業務改善への定量的な根拠をもたらしてくれるというものです。
リアルタイムデータを活用することで、机上の未来ではなく「現実世界でこれから起きること」を予測できます。
また、従来のシミュレーションは「人のつくる設計案や作業計画の妥当性を確認するため」に使われることが多かったといいます。それに対し同サービスでは、現実世界での具体的で最善な設計案の提案や、作業計画の提案が可能です。
via datumix.co.jp
同サービスで得られる効果として、以下のような項目が挙げられています。
1. 新設倉庫のレイアウトの設計品質向上、運用開始後のトラブル対応コスト削減
同サービスでは、「現実と同じ倉庫」でのシュミレーションを数十回~数百回繰り返すことで、以下の効果が期待できます。
・運用開始後に生じる問題を事前に把握
・対策を設計に反映 それに加え、問題への対策をAIが提案します。表計算ソフトなどによる簡易的なシュミレーションでは難しかった設計品質の向上が期待できます。それにより、運用開始後のトラブルを未然に防ぎます。
・対策を設計に反映 それに加え、問題への対策をAIが提案します。表計算ソフトなどによる簡易的なシュミレーションでは難しかった設計品質の向上が期待できます。それにより、運用開始後のトラブルを未然に防ぎます。
via datumix.co.jp
2. 既存倉庫のマネジメント高度化による人件費の削減
同サービスでは、「今」とまったく同じ状況の「仮想空間」でシミュレーションができる「リアルタイムシミュレーション」を活用できます。それにより、より質の高い既存倉庫の管理が可能です。
また従来のシュミレーションツールでは予測できなかった、人ごとの作業効率の予測を、実績データを使った機械学習によって予測できます。それにより人材配置が最適化され、人件費削減につながることが期待できます。
via datumix.co.jp
同サービスでは数値的な計算にとどまらず、仮想空間で実際に業務を行うこと、さらに独自のAIアルゴリズムを組み合わせることで、従来のシミュレーション以上の高精度が実現可能となっています。