NTTドコモが2020年3月25日に提供したのを皮切りに、各携帯電話キャリアがサービスをスタートさせた「5G」(第5世代移動通信システム)。調査会社であるMM総研が2021年5月18日に発表した調査結果によると、スマートフォン出荷台数全体に占める5G対応端末の比率は33.6%で、新規スマートフォンの3台に1台が5G対応という状況です。ただし、5Gに対応した基地局の設置は遅れていると言わざるを得ません。対応エリアは大都市圏が中心で、NTTドコモは人口カバー率で80%を超えるのは2024年3月末と発表しています。
一般ユーザーへの5G普及は道半ばかもしれません。しかし、ビジネス用途では5Gをいち早く活用しようとする動きが見られます。これまで一般的に使われてきたWi-Fiでは「エリアが狭い」「屋外での利用に向かない」などの問題があり、大規模な工場や施設での利用には必ずしも向きませんでした。こうした課題を5Gを使って解消しようとしています。
通信事業者ではない企業や自治体が、自己が所有している限定されたエリアや建物・敷地内に専用の5Gネットワークを構築する方法のことをローカル5Gといいます。独自に5Gの通信システムを構築するローカル5Gでは、限られた範囲内で5Gネットワークを使用できるようになります。