今回、β版が発表された「ENGAGE TAG」は、組織内における「認め合う文化」や「心理的安全性」に着目します。「心理的安全性」とは、組織で働くメンバーが、安心してその組織に属していられ、能力を十分に発揮して自分らしく働ける場の状態を指します。
ENGAGE TAGではまず、従業員が相互に、ビジネススキルや趣味・特技などを「タグ」として可視化します。そして、そのタグを手掛かりとして、社内人材検索からコンタクト(関係構築)までを可能にするアプリケーションです。
新型コロナウイルスの感染拡大もあり、テレワークなど組織の働き方の変化が進んでいます。以前であれば、オフィスでの立ち話や、雑談する中で知り得た「人となり」や「知見」を、ENGAGE TAGではタグとして可視化します。それにより、オンラインコミュニケーションの課題である、「初対面の人との関係構築」に対する敷居を下げることができるといいます。
また、登録したタグに「いいね」や「推薦文」を付記する機能があります。そこでは「認め合う文化」を醸成できます。さらに、Teamsにおけるコミュニケーションデータの自動集積により、組織内の人材ネットワークや、組織の活性度を把握することも可能です。その結果、あらゆるシーンで組織パフォーマンスの向上が期待できます。
ENGAGE TAGの主な機能の特徴として、以下の3点が挙げられています。
1. タグによる豊富なプロフィール情報
2. 人材やタグによるネットワークの可視化
3. チームビルディングにつながるデータの可視化
以下に、それぞれの機能を紹介します。
1. タグによる豊富なプロフィール情報
プロフィール作成時には、一般的な所属部署やビジネススキルだけでなく、趣味・特技や興味・関心など、さまざまな情報をタグ化して登録できます。それにより、リッチなプロフィール情報の保有が可能です。また、タグをもとに、目的に応じた従業員検索を、より細かい精度で実行できます。さらに、発生した新しいコラボレーションの結果を「いいね」や「推薦文」という形で相互に付与することで、認め合う文化を醸成することが可能です。

図1:タグによる検索機能
2. 人材やタグによるネットワークの可視化
ENGAGE TAGは、ユーザーのTeams上におけるコミュニケーションなどの活動データを、自動で集積します。そして、従業員同士の人材ネットワークを可視化します。従業員検索を実行する際も、検索対象の社員が持つコミュニティを直感的に把握できます。

図2:ネットワーク可視化のイメージ
3. チームビルディングにつながるデータの可視化
組織の管理者向けに、ENGAGE TAG上でのコミュニケーションデータは個別に数値化・グラフ化されます。管理者は専用のWeb画面で、従業員のスキルや活動状況、組織の状態を数値で把握することができます。

図3:グラフのイメージ
今回発表されたβ版は、2021年12月末までの提供を予定しており、1カ月の無償トライアル申し込みが可能です。
今後、β版によるトライアル実施を経て、2022年春に製品版リリースの予定です。