クラウドエースは2023年2月14日、サーバーの管理に関する調査結果を発表しました。オンプレミスのサーバーを管理するシステム担当者109人に、課題やクラウドへの意向などを聞いています。
サーバーを管理する上での課題を聞いた結果が図1です。
via cloud-ace.jp
「バージョンアップ、セキュリティパッチ適用などの運用管理」が47.7%でもっとも多く 、「機密情報や個人情報などの漏えい対策」(43.1%) 、「運用管理に対応する人がいない」(43.1%)が続きます。
パブリッククラウドへの移行を考えているかを聞いた結果が図2です。
via cloud-ace.jp
「考えている」が52.3%と半数を超え、「考えていない」(38.5%)を上回りました。オンプレミスのサーバー運用による課題解消の手段として、クラウドへの移行を検討する企業が多いことが分かります。
では、パブリッククラウドへの移行を考えていない企業は、なぜ移行を考えていないのか。その理由を聞いた結果が図3です。
via cloud-ace.jp
「パブリッククラウド移行でのメリットがわからないから」が35.7%でもっとも多い割合を占めます。2位は「特にリソースが変わらず必要性を感じていないから」で33.3%、3位は「移行に関する技術的なリソースが不足しているから」で23.8%でした。
そのほか、自由回答には次の理由もありました。一部を抜粋します。
・ネットワーク遅延が懸念される。
・業務の性質上、セキュリティ的な意味合いで、クラウドを使用することはできないため。
・予算の問題。
・パブリッククラウドへ移行するようなシステムを持っていないから。
・社内ルールで会社データを社外に置くことを禁止しているため。
・容量スペック共に必要な物を求めると高い。
・インターネット障害時に困るのでないか。 パブリッククラウドへの移行を考える企業に、パブリッククラウドへの移行時期を聞いた結果が図4です。
・ネットワーク遅延が懸念される。
・業務の性質上、セキュリティ的な意味合いで、クラウドを使用することはできないため。
・予算の問題。
・パブリッククラウドへ移行するようなシステムを持っていないから。
・社内ルールで会社データを社外に置くことを禁止しているため。
・容量スペック共に必要な物を求めると高い。
・インターネット障害時に困るのでないか。 パブリッククラウドへの移行を考える企業に、パブリッククラウドへの移行時期を聞いた結果が図4です。
via cloud-ace.jp
「3ヶ月以内」がもっとも多く、38.6%を占めます。「半年以内」(19.3%)と「1ヶ月以内」(12.3%)を合わせると、パブリッククラウド移行を検討する7割の企業が半年以内にサーバー環境をパブリッククラウドに移行する予定であることが分かります。
パブリッククラウドへ移行するにあたっての悩みや課題を聞いた結果が図5です。
via cloud-ace.jp
「クラウド利用はセキュリティーに不安がある」が57.9%でもっとも多く、「クラウドの開発会社が選べない」(43.9%)、「サポート費用を試算できない」(31.6%)が続きます。クラウドのセキュリティを懸念する企業が今なお多いことが分かります。
そのほか、自由回答には次の理由もありました。一部を抜粋します。
・費用対効果。
・Pマークを所持しているので、適合できるのか不安。
・パブリック以外と共存できる方法があるらしいが今の所クラウドオンリーというわけには行かない。
・どれを選べばいいかわからない。
・保証が怖い。 パブリッククラウドへの移行を誰が主導するのか。主導する部門を聞いた結果が図6です。
・費用対効果。
・Pマークを所持しているので、適合できるのか不安。
・パブリック以外と共存できる方法があるらしいが今の所クラウドオンリーというわけには行かない。
・どれを選べばいいかわからない。
・保証が怖い。 パブリッククラウドへの移行を誰が主導するのか。主導する部門を聞いた結果が図6です。
via cloud-ace.jp
「情報システム」部門と回答した割合が66.7%を占めます。一方で、「経営者」(14.0%)や「各事業部」(19.3%)と答えた割合も決して少なくありません。
調査を実施したクラウドエースは、パブリッククラウド移行により、「処理速度アップ」や「管理コストの低減」などを期待する声が多く、経営陣からも期待が寄せられていることが想定されると言います。システム担当者として、自社におけるパブリッククラウドの運用をより明確化するには、悩みの解消と同時に理解を深める機会が重要だと推察します。
あわせて読みたい編集部オススメ記事
生化学工業が会計・生産管理をパブリッククラウドに移行、データ活用するためのDWHやEAIも構築 – DXマガジン
生化学工業は全社で利用するデータ活用基盤を構築し、2021年4月に基幹システムをパブリッククラウドに移行しました。導入を支援したインテックが2021年8月27日、発表しました。
北國銀行、勘定系システムをパブリッククラウドで稼働開始 – DXマガジン
北國銀行は勘定系システム「BankVision」をパブリッククラウド上で稼働開始しました。導入を支援した日本ユニシスが2021年5月6日、発表しました。フルバンキングシステムをパブリッククラウドを使って稼働させる事例は国内初だといいます。システムは2021年5月3日に稼働を開始しました。