DXによって展示会の顧客体験が変わろうとしています。オーダーメイドのChatGPTをSaaSで提供するカサナレ株式会社が、Climbers Startup JAPAN EXPO 2023の会場情報や出展企業をAIで案内するというサービスデモを行なっていました。 まるで専任の担当者がいるように、目当てのブースの位置や、商談先となりそうな出展企業を探すことができました。
イベントなどの展示会や見本市は大規模な会場で開催することが珍しくありません。どのブースを訪れ、どの講演を聞くのかを事前に絞らないと、無駄に時間ばかり過ぎてしまいます。歩き回れば体力も消耗します。
しかし、こうした展示会の参加も、DXによって変わろうとしています。
鍵を握るのはChatGPT。展示会に関するあらゆる情報を読み込んだAIチャットボットがあれば、展示会での行動を助けてくれます。
実は、そんなツールはすでに開発されています。その1つが、カサナレ株式会社の「Kasanare Powered by ChatGPT」を用いたAIチャットボットです。
2023年4月27日(木)〜 29日(土)に東京ビッグサイトで開催した展示会「Climbers Startup JAPAN EXPO 2023」に出展していたので、実際に試してきました。
LINEから簡単にアクセスが出来る仕様でしたので、まずは会場図を見たいとリクエスト。公式サイトにアクセスすることなく、すぐ会場図を確認できました。
続いて、お目当てのブースの位置を質問。出展企業名さえ分かれば、会場内のどこにブースがあるのかを的確に教えてくれます。聞きたいことが曖昧な少しいじわるな質問でも、意図をきちんと汲み取って回答します。
実用的な質問に回答することもできます。例えば商社という立場で、一緒に事業を進められそうな提携候補の企業がいるかを質問します。すると、出展企業名とブース番号を明示。提携や相談、商談先となりそうな出展企業を探すのにも役立ちます。
特定の分野やカテゴリの企業をまとめて調べるときにも便利です。例えばマーケティング関連のツールを提供する出展企業を教えてほしいと質問すれば、関連する出展企業とブース番号をまとめて教えてくれます。
なお、AIチャットシステムを提供する企業について質問したところ、「Kasanare」を提供するカサナレ株式会社がオススメの出展企業であると教えてくれました。自社を優先して案内するよう学習させたわけではなく、質問内容に対して、全ての情報からAIが正しいであろう情報を推測し、自動で回答を出力しているとのことです。
「Kasanare」は展示会をサポートする役割にとどまりません。自社専用のChatGPTをオーダーメイド出来るため、特定の業務や任意のデータを対象に、従来の「人による対応」を自動化するといった汎用的な用途にも向きます。
AIに関する運用ノウハウは不要で、導入後の技術的な調整は全てSaaSとしてパッケージになっているとのことです。社外秘の情報やプライバシーに関する情報を読み込まないよう制御することも可能で、セキュリティ面や情報漏洩対策も万全に配慮します。
同社代表取締役の安田喬一氏は、「展示会でKasanareをデモ展示したところ、『自社にも導入したい』という声を多数いただいた。ジェネレーティブAIの技術は非常に注目されているものの、技術者の単価も高騰しているため、気軽に試せるような開発価格ではなくなっている。弊社は、SaaS提供によって開発単価を市場平均の1/10程度にすることで、事業責任者の意思決定をサポートし、日本のAI化を加速させたい」と話します。
また、「ジェネレーティブAIを使えば、既存のチャットボットの提供価値を大きく刷新します。AIとのコミュニケーションプラットフォームとしてのイメージのほうがしっくりきます。事例としては、まずはKasanareでPoC(概念実証)として試験的な導入を行い、具体的なエンドユーザーに対する効果を確認した上で自社開発に踏み切る予定の企業様も多いです」と、幅広いシチュエーションに対応可能なメリットを強調していました。
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カサナレ株式会社