山万と、パナソニックグループのコネクティッドソリューションズ社(CNS社)、ジョルダンの3社は2021年9月13日、山万が開発するユーカリが丘ニュータウンにおいて、顔認証による乗車実証実験を2021年9月15日より開始すると発表しました。同実証実験は、山万が運営する山万ユーカリが丘線の鉄道とコミュニティバスの交通サービスを、非接触でシームレスに利用するためのものです。パナソニックが提供する顔認証技術と、ジョルダンが提供する決済・チケット管理システム「JorudanStyle3.1」が用いられます。それにより、利用者の「顔」のみで、非接触・非対面での本人確認とチケット確認、乗車管理を行うことが可能になります。
「ユーカリが丘」は、1971年に開発が開始された、千葉県佐倉市に立地する総開発面積245ha(計画総人口約3万人)のニュータウンです。不動産をはじめ街づくり事業に携わる山万が開発を手掛けており、2021年3月末現在で人口18,790人(7,732世帯)となっています。
ユーカリが丘ではすでに、2021年5月10日より、バスでの顔認証乗車によるシステムの実証実験が開始されていました。今回、新たに鉄道でのサービスが追加されます。それにより、複数の交通機関の連携を通じて、利用者のニーズに対応した効率的で良好な交通環境(マルチモーダル交通体系)の提供を目指します。
鉄道駅には、CNS社が開発した、フラッパーレスでポール型の新デザインを採用した「顔認証ポール」を各駅の改札に設置します。発表によるとフラッパーレスでポール型の改札機は、業界初となるものです(鉄道改札機として。パナソニック調べ)。それにより、通行者の本人確認を行います。
また、「乗換案内」などの情報サービスを展開するジョルダンの「決済・チケット管理」システムが活用されます。それにより、チケット情報確認を即時に実施し、通行を管理します。
実証実験の概要は、以下の通りです。
実証実験期間 | 2021年9月15日~2022年1月31日(予定) |
対象路線 | ユーカリが丘コミュニティバス1系統/2系統/3系統/101系統/102・103系統 山万ユーカリが丘線全駅(6駅) |
対象券種 | 普通乗車券、定期券 |
モニター数 | 約100名 |
実証実験については山万、顔認証技術についてはパナソニック コネクティッドソリューションズ社(CNS社)、チケット管理・決済システムについてはジョルダンが担当します。なおCNS社は2022年4月より「パナソニック コネクト」に名称変更されます。
近未来を想像させる新しい公共交通スタイルの可能性、利用者の利便性、実用性、街のサービスとしてのあり方について、実証を通じ3社で取り組んでいきます。