調査・リサーチ

    2022.03.28

    倉庫業務では8割以上が課題を実感、最大の課題は“人手不足”/ニーズウェル調べ

    業務システム開発などを手掛けるニーズウェルは2022年3月16日、「倉庫業務」に関する調査を実施した結果を発表しました。同社では、倉庫管理システム「SmartWMS」を販売しています。そこで今回、倉庫で働く人および、倉庫業務に関連する事業を行っている経営者を対象に調査が実施されました。その結果、回答者の8割以上が「自社倉庫の業務」に課題を感じていることが明らかとなりました。

     今回、ニーズウェルは倉庫で働く人および、倉庫業務に関連する事業を行っている経営者を対象に調査を実施しました。調査の概要は、以下の通りです。

    【調査概要】「倉庫業務」に関する調査
    ・調査期間:2022年2月15日(火)~2022年2月17日(木)
    ・調査方法:インターネット調査
    ・調査人数:1,051人
    ・調査対象:①倉庫で働いている方②倉庫業務に関連する事業を行っている経営者
    ・モニター提供元:ゼネラルリサーチ

     調査結果から、以下のようなことが分析されました。

    ●倉庫業務の課題として、回答者の4割以上が人手不足と感じている
    ●「実際に改善を図った倉庫業務」から、求められている改善点を探る
    ●約3割の回答者が改善の効果を感じていない


     それぞれの調査結果について、以下に説明します。

    ●倉庫業務の課題として、回答者の4割以上が人手不足と感じている
     まず、自社の倉庫業務に関する課題についてたずねました。「自社の倉庫業務に課題があると思うか」との問いには、8割以上が「はい」(85.0%)と回答しました。「はい」と回答した人に、「具体的にどのような課題を感じているか」を複数選択で聞いたところ、以下が上位の回答となりました。

    ・「人手の確保・戦力化までの時間確保」:48.9%
    ・「商品のロケーション変更が上手くいかない」:36.0%
    ・「棚卸作業の負荷が大きい」:34.8%
    図1:「倉庫業務」に関する調査結果その1/ニーズウェル調べ

    図1:「倉庫業務」に関する調査結果その1/ニーズウェル調べ

     この結果から、以下のような現状が推察されています。

    ・人手不足が大きなハードルとなっている
    ・それを補おうと思っても育成までの時間が確保できていない
    ・商品のロケーション変更、棚卸し作業に課題が残る

     同社ではまた、「棚卸の集計データの反映に何日もかかる」「その間も在庫量が動き続ける」といった、棚卸作業の負荷が大きいことも要因だと分析しています。そして、これらの作業をスムーズに進めるためには、作業の効率化や人材不足を補うことが鍵だとしています。

    ●「実際に改善を図った倉庫業務」から、求められている改善点を探る
     先の質問によって、8割以上が自社の倉庫業務に課題があると感じていることが分かりました。では、課題解決に向けてどのくらいの企業が行動を起こしたでしょうか。「自社の倉庫業務に関して何らかの改善を行ったか」を聞いたところ、6割以上が「はい」(67.2%)と回答しました。

     次に、「実際に改善を図った倉庫業務は何か」を聞きました。その結果、以下が上位の回答となりました。

    ・「入庫作業」:22.5%
    ・「ピッキング作業(出荷作業)」:19.8%
    ・「入荷検品作業」:18.3%
    図2:「倉庫業務」に関する調査結果その2/ニーズウェル調べ

    図2:「倉庫業務」に関する調査結果その2/ニーズウェル調べ

     さらに、「どのような改善を行ったか」を質問したところ、以下が上位の回答となりました。

    ・「生産性を向上させた」:35.6%
    ・「作業負荷を軽減した」:27.6%
    ・「作業量を減らした」:19.8%

    また、具体的な手段としては、以下が上位に挙げられました。

    ・「業務のシステム化」:30.3%
    ・「業務手順の見直し(作業手順・作業範囲・治工具作成等)」:28.3%
    ・「既存システムの改修」:19.6%
    図3:「倉庫業務」に関する調査結果その3/ニーズウェル調べ

    図3:「倉庫業務」に関する調査結果その3/ニーズウェル調べ

     システムを取り入れることで、正確で簡単な管理が期待できるため、システム化に取り組む企業が多い様子がうかがえました。また、業務手順の見直しを行うことで作業の無駄を見抜き、効率良く作業を進められるよう環境づくりに取り組んでいる企業も見受けられました。

    ●約3割の回答者が改善の効果を感じていない
     自社の倉庫業務の改善に取り組んだ結果、実際に改善の効果を感じた割合はどれくらいだったでしょうか。「改善の効果は感じますか?」との質問に対し、「感じる」以外の回答は以下の通りでした。

    ・「どちらともいえない」:23.7%
    ・「あまり感じない」:3.4%
    ・「まったく感じない」:0.8%

     合わせて3割近くが効果を実感していないほうへ回答しました。ではいったい、改善効果はどこで判断したのでしょうか。「改善効果を何で判定したか」を聞いた結果は、以下が上位の回答となりました。

    ・「作業時間」:45.0%
    ・「作業負荷」:26.2%
    ・「生産性」:22.8%

     数字として分かりやすいためか、作業時間で判断している回答者が多くみられました。作業負荷や生産性を改善前後で比較しながら、従業員の負担を減らせたか、効率良く作業ができているかなどを見ているようです。
    図4:「倉庫業務」に関する調査結果その4/ニーズウェル調べ

    図4:「倉庫業務」に関する調査結果その4/ニーズウェル調べ

     では「実際に改善目標は達成されたか」たずねました。

    ・「達成できなかった」:28.5%
    ・「判断がつかない」:19.8%

     上記を合わせて半数近く(48.3%)という結果となりました。判断がつかないケースも含め、半数近くは目標を達成できていないことが明らかになりました。
    図5:「倉庫業務」に関する調査結果その5/ニーズウェル調べ

    図5:「倉庫業務」に関する調査結果その5/ニーズウェル調べ

     そこで「達成できなかった」「判断がつかない」とした回答者に詳しい理由を聞いてみました。

    ■「改善目標が達成できなかった理由」/ニーズウェル調べ
    ・もう少し時間を短縮したかった(30代/男性/兵庫県)
    ・結局は人によるのでバラツキがある(50代/男性/愛知県)
    ・日々の倉庫業務外の事業に追われ評価する余裕がない(50代/男性/埼玉県)
    ・長い目で見ないと結果が出にくい(50代/男性/東京都)

     ある程度の改善は見られても、満足できるほどの改善とはなっていない様子がうかがえます。また、人による作業を効率化させようと思っても、作業者によって差が出ることもあることから、実際にどれくらいの効果があったのかまだ判断できないケースもあるようだと推察しています。

     まとめとして、同社では、「システム化」によって倉庫業務を改善することを提案しています。倉庫管理の課題の見える化を可能にするWMS(倉庫管理システム)を導入することが、スムーズな倉庫業務で生産性を上げる近道になるとしています。
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