勤務する会社でこれまでどんな研修を受けたのかを聞いた結果が図1です。
「コンプライアンス研修」が36.7%でもっとも回答が多く、次いで「スキル研修(営業研修、技術研修など)」(36.3%)、「コミュニケーション研修」(35.0%)でした。さらに、「情報セキュリティ研修」(33.7%)や「メンタルヘルス研修」(31.0%)が続きます。
受けた研修の中で効果を感じたものは何か。その結果が図2です。
上位3位は「コーチング研修」(88.0%)、「チームマネジメント研修」(87.3%)、「セルフマネジメント研修」(85.0%)でした。今回、選択肢として用意した研修のすべてで6割以上の人が効果を感じている結果となりました。
ではなぜ効果があったと感じたのか。その理由を聞いた結果が図3です。
「必要なスキルを学ぶことができたため」や「業務改善につながったため」などの回答が高い割合を占めました。
逆に無駄だと思った研修はあったのか。その結果が図4です。
結果は「ある」が55.0%で、「ない」を上回りました。
なぜ無駄だったのか。その理由を聞いた結果が図5です。
「既に知っていることだったため」が50.3%でもっとも多い回答でした。続いて「関わっている業務で役にたつ場面がなかったため」(47.9%)となっています。調査を実施した識学によると、研修を選定する担当者が現場社員の能力や業務内容を十分に把握し、研修を選定することで、無駄な研修を減らせられるのではと提言しています。
最近多いオンライン研修。研修中に「ながら作業」をしたことがあるかを聞いた結果が図6です。
管理職の場合、「ある」は66.9%、一般社員の場合、「ある」は66.0%で、6割以上の人がながら作業をして研修を受けた経験があることが分かりました。
ちなみに研修中に何をしていたのか。自由回答には次の回答がありました。
【管理職】
・テレビを見ていた
・YouTube視聴
・ネットサーフィン
・映画を観ていた
・他の仕事をしながら研修を受けていた
【一般社員】
・ポイ活をした
・家事
・SNSや動画を見たり横になったりしていた
研修を受けるにあたり、会社と目的の共有やレポートで報告するなどの行動を実施していたのかを聞いた結果が図7です。
結果は「指示していた」が60.1%を占めます。多くの企業が研修をただ受けさせず、何かしらの行動に結び付けようとしていたことが分かります。
識学によると、研修目的の共有や研修後に取るべき行動を指示することで、研修に集中してもらう環境をつくれると言います。「ながら作業」が減り、「無駄な研修」と感じることも減ると推察します。