学年別のプログラミング経験を聞いた結果が図1です。
全体では約半数の48.8%がプログラミングの経験があるという結果でした。「経験あり」の割合がもっとも高かったのは小学3年生で、77.9%を占めます。高校生に限ると、「経験あり」の割合は1年生が12.5%、2年生が30.8%、3年生が39.1%でした。すべての学年で全体平均を下回っています。
同社によると、この結果は文部科学省の新学習指導要領の実施に伴い、小学校が2020年度、中学校が2021年度、高校は今年度からプログラミング教育の必修化が始まったことに起因していると指摘します。
なお、プログラミング経験者のうち、65.3%はブロックを使ったビジュアルプログラミングの経験があると回答しています。プログラミングをどこで経験したのかについては、「プログラミング教室に通っている・通ったことがある」(38.6%)、「学校の授業でプログラミングをやっている・やったことがある」(36.6%)という回答が高い割合を占めています。
どんな興味や特技がプログラミングに活かせたのかを聞いた結果が図2です。
「特にない・よくわからない」(35.3%)を除くと、「創作系の遊び(レゴなどの組み立てブロック玩具、粘土など)」が30.5%で高く、「計算や算数・数学」(26.8%)、「絵やイラスト、漫画を描くこと」(20.0%)が続きます。
タイピングの経験を学年別に聞いた結果が図3です。
タイピング経験者は全体の約6割(58.9%)でした。学年別で見ると、小学4年生がもっとも多く、87.7%を占めます。未就学生、小学1年生、小学2年生以外は「タイピング経験あり」が6割以上となっています。
では保護者はプログラミング教育を必要だと考えているのか。その結果が図4です。
「必要だと思う」は45.5%で、「どちらかと言えば必要だと思う」(45.6%)を合わせると、約9割の保護者が必要だと感じていることが分かります。
もっとも、学校のプログラミング教育で何を習っているのか知っているかを聞いたところ、「知らない」が49.7%を占めます。「子どもから聞いたことがあるがよくわからない」(19.3%)を合わせると、約7割はその内容を把握していないことが分かります(図5)。
保護者はプログラミング教育について何を知っているのか。知っていることについて聞いた結果が図6です。
「2020年度から小学校で必修化されている」を知っていると答えた割合は約半数の47.9%でした。一方で、現在の教育状況について「いずれも知らない」と答えた割合が25.0%でした。保護者の4人に1人はプログラミング教育を取り巻く背景や必修化などについて把握していないことが分かります。