市場動向

    2021.11.29

    コンタクトセンターの品質管理をDX、NTTマーケティングアクトなどが基盤を提供開始

    NTTマーケティングアクトとNTTビジネスソリューションズ、ナイスジャパンは2021年11月25日、コンタクトセンターにおけるDX基盤のライセンス提供を開始することを発表しました。3社は今回、BPO(Business Process Outsourcing:業務プロセスの外部委託)パートナー契約を締結しました。そして、コンタクトセンターにおける品質マネジメントのデジタル化を実現可能にするDX基盤「ONE CONTACT Quality Management」のライセンス提供を開始します。

     企業の経営戦略において、コンタクトセンターがCX(顧客体験)の戦略拠点として位置付けられることがよくあります。しかし、多くの国内企業ではその「品質管理」に課題を抱えています。

     NTTグループでは、コンタクトセンターを軸とした業務ソリューションのブランド「ONE CONTACT」を展開しています。2021年10月20日には、品質管理のDX基盤「ONE CONTACT Quality Management」を活用したセンター運営BPOをリリースしました。

     そして今回、多数の企業からのシステム提供に関する要望を受け、業界共通課題の解決に向けて、「ONE CONTACT Quality Management」のライセンス提供を開始するとのことです。発表によれば、米国NICE社の「Nexidia」(音声認識による対話分析)と「Enlighten」(AIによる感情分析)を機能連携させたライセンス導入および販売展開は、アジア初となります。
    図1:「ONE CONTACT Quality Man...

    図1:「ONE CONTACT Quality Management」概要

     ONE CONTACT Quality Managementのベースになっているのは、ナイスジャパンが提供する以下の技術です。

    ・「Nexidia」:音声ファイルやテキストデータなど非構造化データを定量化する技術
    ・「Enlighten」:AIを活用した顧客やオペレーターの感情・行動を定量化する技術

     それに加え、NTTマーケティングアクトが培った品質管理の日本版汎用モデルや、体系的な評価スキームを盛り込んだものです。発表によれば、日本語に対応するアジア初のコンタクトセンター品質管理のDX基盤です。

     同基盤は、オムニチャネル(あらゆる方向の問い合わせ)でのトータルな品質管理が可能です。カスタマージャーニーを横断した、各チャネルでのエンゲージメントを全体俯瞰することができます。それにより、インサイト発見や、KPIマネジメント(グローバル基準の重要指標)が可能となります。

     これまでのコンタクトセンター業界全体の課題であった品質管理の効率化・高度化に加え、顧客満足や課題解決などをシステムでトータルに管理することが可能です。結果として(利益を生み出す)プロフィットセンター化を支援します。

     ONE CONTACT Quality Managementの特徴は、以下の通りです。

    (1)応対スキルとCXマインドを多面的に解析・フィードバックする「汎用型デジタル応対品質自動評価」
     顧客とオペレーターの全対話データに対して、音素・感情・テキストの3つの統合解析機能を適用します。そして「基本スキル」「コミュニケーションスキル」「CXマインド」を計27項目で評価フィードバックができます。

    ・音素解析機能:声の大きさや強弱、抑揚、話速、間合い、被りなどの特徴を定量的に測定
    ・感情解析機能:肯定および否定の感情を定量的に解析し、顧客とオペレーターの傾向を視覚的に表示
    ・テキスト解析機能:音声テキスト化およびテキストデータを解析し、トレンドや重要なフレーズを視覚的に表示
    「ONE CONTACT Quality Manage...

    「ONE CONTACT Quality Management」デジタル応対品質評価の仕組み

    (2)品質レベルを底上げする「モニタリング~評価~コーチング」の包括的なEX(体験)マネジメント
     設定するKPIごとにパフォーマンスレベルを可視化するダッシュボード機能や、個人別からセンター全体までの傾向を把握することができる分析機能があります。それにより、クオリティKPIとパフォーマンスKPIを連動させた多角的なデータによる品質チェックおよび改善が可能です。

     各オペレーターの啓発点克服や、ベストプラクティスの水平展開など、個々のスキルや組織レベルに合わせた品質管理マネジメントが可能になります。そして、働きがいのある職場づくりにむけたマネジメントサイクルを支援します。

    ・ダッシュボード機能:センター全体からチーム別、オペレーター個人別でパフォーマンスレベルを定量的に可視化
    ・分析機能:クエリ機能を活用することで、全件データから絞り込んだ対象の複合的なパフォーマンス結果を抽出することが可能
    図3:「ONE CONTACT Quality Man...

    図3:「ONE CONTACT Quality Management」モニタリングから評価、コーチングまでを一連でサポートする各機能

    (3)オムニチャネルCXに対応したKPI設計コンサルティング
     組織の現状を評価し、目的や目標に沿った適切なKPIを再設定します。それにより、カスタマージャーニーを横断する顧客の問い合わせに対して、オムニチャネルでの品質管理におけるトータルマネジメントをサポート可能です。
    図4:「ONE CONTACT Quality Man...

    図4:「ONE CONTACT Quality Management」オムニチャネルCXに対応したトータルKPIマネジメント

     ONE CONTACT Quality Managementの提供価格は、以下の通りです。

    ・システムライセンス月額利用料(税込み):11,000円~/1オペレーターあたり (100名規模想定)
     ※上記に加え、利用環境に応じた初期費用が別途必要です。
     ※要求仕様によっては、上記の金額で提供できない場合もあります。


     今回のライセンス提供にあたっての各社の役割は以下の通りです。

     NTTマーケティングアクトは、DX基盤「ONE CONTACT Quality Management」を実装したコンタクトセンター運用およびコンサルティングのBPOソリューションを提供します。

     NTTビジネスソリューションズは、自社でコンタクトセンター運営している企業へDX基盤「ONE CONTACT Quality Management」のライセンスおよび関連するシステム構築ソリューションを提供します。

     ナイスジャパンは、「ONE CONTACT Quality Management」に活用されているNexidiaとEnlightenについて、導入および運用、保守に関わるコンサルティングやサポートサービスを提供します。

     3社は今後、ONE CONTACT Quality Managementのさらなる展開に向けて、導入コンサルティングから現場運用、さらにマネジメントプロセスの改革まで、経営に貢献する伴走支援を実施していきます。また同時に、コンタクトセンター業界共通の目指すべきCX向上にむけて、クライアントやパートナーと共に業界全体の価値向上に貢献していきます。
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