市場動向

    2021.12.06

    ドローンを使って在庫管理、AI画像認識技術で在庫量を高精度に把握

    日立製作所は2021年12月2日、ドローンを使って在庫管理を支援するクラウドサービスを発表しました。広大な原料ヤード(置き場)を持つ電力事業者や製鉄事業者などに向けて提供します。在庫量や空きスペースといった現場の状況把握を自動化できるようにします。

     今回提供するクラウドサービスは、ドローンを使って原料ヤードを空撮し、現場の状況をリアルタイムに把握するもの。空撮データをクラウドに蓄積し、AI画像認識技術を用いて原料のパイル(山)を解析して在庫状況を詳細に把握できるようにします。クラウド上ではパイルの三次元データを生成するとともに、パイルの位置を認識して体積も算出します。パイルごとの在庫量や空きスペース、形状といった在庫情報を自動計測します。
    図1:ドローン活用による空撮データの収集・解析・可視化...

    図1:ドローン活用による空撮データの収集・解析・可視化のイメージ

     原料ヤードから原料を取り出す機材などが空撮データに入り込んでしまっても、それらをノイズとして自動除去する機能も備えます。さらに数センチメートル単位の解像度でパイルを解析できることから、パイルの体積を高精度に算出します。

     解析結果を業務データとして活用できる形式に出力・表示する機能も装備します。生成した三次元データからパイルごとの原料銘柄や重量などが記載した帳票をCSV形式で出力します。解析結果を他部署と共有するといった用途に向きます。
    図2:パイルの在庫量や空きスペースなどの自動識別・計測...

    図2:パイルの在庫量や空きスペースなどの自動識別・計測のイメージ

     そのほか、ヤードマップ上に、顧客の業種・業務に適した情報を表示したり、原料の銘柄情報を登録したりする機能も装備。蓄積したデータから、ヤードの運用効率性や累計の原料滞留時間などを可視化し、業務の高度化を図ることができます。

     なお、これまでの原料ヤードの在庫管理は一般的に、熟練の現場作業員が現地で複数パイルを1つずつ目視で確認していました。在庫情報を手入力で帳票化したり、三次元測量ソフトを使ってパイルを個々に識別して計測したりする必要があり、現場把握には膨大な工数がかかっていました。

     クラウドサービスの価格は個別見積もり。同日より提供を開始します。

     同社は今後、データ解析機能を拡充し、現場のさらなる作業効率や安全性向上に寄与していく考えです。適正な原料ヤードの在庫管理によって原料輸送のための配船計画を最適化し、物流に伴うCO2排出量や環境負荷の低減に寄与します。
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