DX成功のカギを握るDX人材とは? 定義や職種、スキル、求められるマインドセットまで詳しく解説
DX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性に迫られる中、多くの企業が「DX人材」の確保・育成に乗り出しています。しかし、そもそもDX人材とはどんな素養やスキルを持つ人を指すのか。DXを進める上で具体的にどんな役割を担うのか。さらにはどんな職種があるのか。ここでは「DX人材」の人物像を改めて整理、解説します。
DX人材と呼ばれる主な職種
DXを推進するのに必要な人材とは、具体的にどんな職種の人材を言うのか。IPAが2019年に発表した「デジタル・トランスフォーメーション推進人材の機能と役割のあり方に関する調査」では、DX人材として6つの職種を定義しています。職種と主な役割は次の通りです。
プロデューサー
DXやデジタルビジネスの実現を主導するリーダー格の人材(CDO含む)
ビジネスデザイナー
DXやデジタルビジネスの企画・立案・推進等を担う人材
アーキテクト
DXやデジタルビジネスに関するシステムを設計できる人材
データサイエンティスト/AIエンジニア
DXに関するデジタル技術(AI・IoT等)やデータ解析に精通した人材
UXデザイナー
DXやデジタルビジネスに関するシステムのユーザー向けデザインを担当する人材
エンジニア/プログラマ
上記以外にデジタルシステムの実装やインフラ構築等を担う人材
なおIPAは2021年12月に発行した「DX白書2021」では、デジタル事業に対応する人材として7つの職種を定義しています。職種と役割は次の通りです。
・プロダクトマネージャー
デジタル事業の実現を主導するリーダー格の人材
・ビジネスデザイナー
デジタル事業(マーケティング含む)の企画・立案・推進等を担う人材
・テックリード(エンジニアリングマネージャー、アーキテクト)
デジタル事業に関するシステムの設計から実装ができる人材
・データサイエンティスト
事業・業務に精通したデータ解析・分析ができる人材
・先端技術エンジニア
機械学習、ブロックチェーンなどの先進的なデジタル技術を担う人材
・UI/UXデザイナー
デジタル事業に関するシステムのユーザー向けデザインを担当する人材
・エンジニア/プログラマー
デジタル事業に関するシステムの実装やインフラ構築、保守・運用、セキュリティ等を担う人材
類似する職種、役割を含むため、「この職種がDX人材」と決めるのは難しいでしょう。とはいえDX人材の職種は、主導する人、デジタルやデジタルビジネス、データなどに精通する人、システムを実装する人などに大別されます。
もっとも、これら職種に該当する人材がいなければDXを推進できない、というわけではありません。もちろん、これら職種以外の人材もDX推進には必要でしょう。しかし、DXにかかわる多くのプロジェクトは、システム開発やデータ分析、先端技術などの可能性を模索しなければなりません。それらに精通する職種の人材を揃えられるかどうかが、DXの成否を大きく左右するといっても過言ではありません。
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