複合機販売を主軸とする東北コピー販売株式会社が、10年かけた現場DXで「紙文化」を克服し、全国ワークスタイル変革大賞2025 北海道・東北大会で最優秀賞を受賞しました。生成AIとkintoneを組み合わせた営業支援で、営業人員を20%削減しつつ売上を30%向上させた取り組みの核心に迫ります。
営業が変わった、10年の現場DXと成果
東北コピー販売株式会社は、高橋剛代表のもと10年前に「紙に埋もれた仕事」が常態化する組織課題に直面しました。顧客情報は紙で管理され、複合機1台の導入に40分以上を要するなど、現場の非効率が明確でした。社長の強いリーダーシップでDXを始めたものの、当初は手段が目的化し現場の混乱を招いた点も率直に認めています。
転機は目的意識の変化です。「自分たちを楽にする」から「顧客のためにデータを用する」へと社員のマインドが変わり、蓄積データの利活用が現場の共通目標になりました。具体的にはkintone上の顧客データを生成AIで分析し、営業担当に「次の提案のヒント」を提示する仕組みを導入しました。この技術導入は、単なるIT化ではなく「現場の意思決定を支援する」実装として評価されました。
成果は数値にも表れています。営業人員を20%削減した一方で、売上は10年前と比べて30%向上しました。それ以上に大きいのは、自社のペーパーレス化をノウハウとして顧客に提供する新ビジネスモデルの確立です。審査委員からは「紙を売る事業者が自ら紙文化を変革し、顧客支援へと繋げた点」が高く評価され、満場一致で最優秀賞に選ばれました。
本事例が示す教訓は明快です。ツール導入だけでは変化は続かず、目的の共有と現場の意識変革が不可欠であること。生成AIの活用は「データを読む力の差」という第二世代デタルデバイドを補完する有効手段であり、実践的な支援設計が重要だと示しています。東北コピー販売の事例は、同業他社だけでなく幅広い業種の現場DXにとって示唆に富むモデルです。 現場主導で泥臭く進めた10年の蓄積が、技術導入を本物にしたと言えます。DXは短期の施策ではなく、目的と現場をつなぐ長期投資です。
詳しくは「東北コピー販売株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部






















