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コラム

表情やジェスチャーで相槌を打って相手を安心させろ!

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相手との距離を縮め、良好な人間関係を構築するには、相手が安心しながら話せる場を作り出すことが大切です。つまり、聞き手が相手に安心感を与えられるよう行動することが不可欠です。では、聞き手にはどんな姿勢が必要か。どんな仕草や行動が必要か。相手の話を聴くときに求められる言動について考えます。【週刊SUZUKI #141】

相手の「心の底」を理解するために必要な「聴く」姿勢。相手の話を聴くとき、ただ黙って集中しているだけでは不十分です。黙っている姿を見て相手は、「本当に理解しているのだろうか」、「自分の話に興味を持っているのだろうか」という不安を抱いてしまうに違いありません。「聴く」を実現するには相手の真意を読み取るとともに、言葉や表情、ジェスチャーを駆使して相槌を打つことが大切です。ジェスチャーを通して相手を安心させる行動こそが「聴く」には求められるのです。

人は話している時、多かれ少なかれ「自分の話が伝わっているか」「受け入れられているか」という不安を抱えています。この不安を解消し、相手に「あなたの話はしっかりと届いている」「私はあなたの話に興味を持っている」というメッセージを伝えるのが、相槌の役割です。

具体的には、以下のような3つの相槌を意識してみてください。

まずは、言葉による相槌。 「はい」「ええ」「なるほど」「そうですね」「おっしゃる通りです」といった肯定的な言葉を挟むことで、相手は話がきちんと届いていると感じます。さらに、「それはすごいですね!」「それは大変でしたね」といった、相手の感情に寄り添う言葉を加えることで、共感を示し、相手を励ますことができます。

次は、表情による相槌。相手の話の内容に合わせて、表情を変化させることが大切です。興味深い話には目を輝かせたり、笑顔を見せたりします。深刻な話には真剣な表情や、心配そうな顔つきをすることで、相手はあなたの共感を感じ取ります。

最後は、ジェスチャーによる相槌。最も基本的なのが「頷き」です。相手の言葉に合わせて、ゆっくりと、しかしはっきりと頷くことで、「あなたの話を受け止めている」という意思表示になります。時には「うんうん」と軽く頷きながら、相手の目を見て聞くことも有効です。

これらの相槌は、相手に「あなたは一人で話しているのではない」「私はあなたと共にこの場にいる」という安心感を与えます。相手が安心して心を開けば、さらに多くの情報、特に本人の興味や課題、そして心の奥に隠された本音を引き出すことができるでしょう。

相槌は、単なる聞いているふりではありません。それは、あなたが相手に対して意識を集中し、その感情に寄り添おうとする積極的な姿勢の表れです。この積極的な相槌を通じて、あなたは相手との間に信頼関係を築き、心理的な距離を効果的に縮めることができるのです。今日から、ただ相手の話を聞くのではなく、言葉、表情、そしてジェスチャーを使って、相手に「安心」を届ける「聴き方」を実践してみてください。

【外交の心得 その18】

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。他に、日本オムニチャネル協会 会長、SBIホールディングス社外役員、東京都市大学特任教授を兼任。

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