スマホだけで離婚調停が完了する時代が始まります。株式会社DDRが2025年11月26日に発表した「wakai」は、時間や費用、心理的負担を一気に軽減する新しいODRサービスです。あなたの選択肢をどう変えるのか、その意義と課題を整理します。
wakaiの仕組みと期待される効果
株式会社DDRが提供開始するスマホ調停サービス「wakai」は、離婚に関する養育費・親子交流・財産分与などの取り決めに特化したオンライン調停プラットフォームです。スマートフォンから手続きを始め、弁護士などの専門家が調停人として関与することで、法的執行力のある合意形成を目指します。プレスリリースによれば、従来の調停に比べて費用を最大約8割、所要時間を最大約9割削減でき、最短1ヶ月で調停成立が可能だとしています。家庭裁判所での平均成立期間が約7.6ヶ月とされる点と比べると、短期化のインパクトは大きいといえるでしょう。
「wakai」が注目される背景には、養育費の未受給という深刻な社会課題があります。プレスリリースでは、国内のひとり親世帯約120万世帯のうち約70%にあたる約84万世帯が養育費を受け取れておらず、未払いの総額は年間約5,200億円にのぼる試算が示されています。この状況は、協議離婚の法的拘束力の弱さや手続きの負担が原因の一端とされています。オンラインで法的効力のある調停合意が形成されれば、実効的な履行確保や未受給問題の改善に寄与する可能性があります。
一方で、法的執行力の確保やセキュリティ、利用者保護の運用は重要な課題です。プレスリリースは専門家の関与や本人確認の整備を挙げていますが、合意の執行やデータ管理、プライバシー保護の用基準は実務での検証が必要です。運営体制としてはAI開発部やカウンセラー・弁護士のサポート体制強化なども明示されており、利用者の安心感に向けた取り組みが進められています。
利用者の声として、会わずに手続きを進められる安心感や手続きの見通しが立てやすい点、平日日中に働く人でも進めやすい柔軟性などが紹介されています。代表の的場令紋氏は「お金や時間を争いごとでなく、大切な子どもや自身の新しいスタートに使う社会へ」と述べ、司法アクセスの敷居を下げる狙いを示しています。サービスの普及には、制度連携や地域支援、デジタルリテラシー対応が鍵となるでしょう。
wakaiは司法DXの実例として、まずは「入口」を変える力を持っています。だが、長期的な信頼獲得には運用の透明性と執行連携の実効性が不可欠です。
詳しくは「株式会社DDR」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部






















