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受発注と決済はどこまで一体化できるのか?みずほ銀行と富士通の新構想

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株式会社みずほ銀行と富士通株式会社は、中堅・中小企業向けに受発注と決済領域を統合する新サービスの企画・開発を2026年1月に開始しました。両社は開発に先立ち、流通業界で発注・仕入側と受注・納入側で異なる受発注データフォーマットを自動で変換・連携する技術を確立しています。これにより、手作業や目視で行われてきた受発注業務や入金消込業務の最大約7割を削減できることを実証しました。企業間取引で分断されていたデータ連携の壁を下げ、業務全体のスループット向上を図る取り組みです。新サービスはデータを起点に、現場の業務負荷を軽減しながら生産性向上と競争力強化を後押しします。

受発注や消込業務の効率化は多くの企業にとって喫緊の課題であり、入金消込に課題を感じる企業は約7割にのぼります。月間平均では処理件数が約2,500件、所要時間が約170時間とのデータもあります。企業間取引の約3割はEDIを利用していますが、標準化が進んだ一部を除けばシステムやフォーマットがばらつき、データの統合管理や決済データとの連携が阻害されがちでした。この結果、手入力や目視確認といった非効率が常態化していました。両社はこうした課題に対し、異なるEDI同士でもデータをつなぐ仕組みを構築し、業務プロセスの自動化と精度向上を同時に実現する道筋を示しました。

技術検証では、富士通Japan株式会社の流通EDIサービス「TradeFront/6G」を活用しました。流通業界の標準「流通BMS」と、中小企業取引に標準化された「中小企業共通EDI」の間で、データ構造やフォーマットの差異を自動吸収・変換する実証実験を実施しています。流通BMSを利用する仕入企業と、中小企業共通EDIを利用する納入企業の協力により、手入力や変換作業を不要化し、約7割の受発注・消込業務の効率化を確認しました。受発注データと決済データの連携がスムーズになることで、照合の正確性とスピードが向上し、現場の手戻りや確認工数の削減に寄与します。異種EDIを横断する自動変換が現場レベルで効果を示した点は大きな成果です。

両社はこのデータ連携技術を基盤に、流通以外の業界にも対象を拡大したサービスの実装を進めます。業界ごとに異なる受発注データを一つのサービス上で統合管理し、分断されていた受発注業務と決済業務をシームレスに結びつけます。さらに、受発注データの活用による資金調達手法にも対応し、資金調達の多様化を支援する方針です。みずほ銀行は「日本企業の競争力強化」を注力テーマに掲げ、中堅・中小企業のデジタル化と業務効率化を推進します。富士通は、外部環境調査に基づくビジネス構想から、サービス高度化の立案、UIとUX設計を含むポータル機能の検討・実装、連携検証と本番環境ローンチ準備までを推進します。長年培ってきたEDI構築の実績と知見を核に、データ連携技術で価値創出を支えます。

今後は、確立した自動変換技術を軸に、対応業界の拡大と機能の深化を図ります。実証で得られた最大約7割の業務効率化効果を起点に、統合管理、決済連携、資金調達支援を一体で提供することで、手作業中心だったプロセスを抜本的にデジタル化します。処理件数の多い現場ほど効果が大きく、月次の消込時間短縮や照合精度の安定化が期待できます。みずほ銀行と富士通は、それぞれの強みを結集し、中堅・中小企業の経営課題解決に資する新たな価値を提供していきます。

詳しくは「富士通株式会社」の公式ページまで。

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