東日本旅客鉄道株式会社とKDDI株式会社は、2026年3月28日から5月10日まで、TAKANAWA GATEWAY CITYから竹芝エリアでお客さまが乗車可能な自動運転バスの走行実証を行います。都市部の環境における自動運転率や乗り心地、社会受容性などの要素を、レベル2の自動運転で効果検証します。二つのルートを期間中は毎日運行し、まち全体の価値向上を目指す共創まちづくりの取り組みとして、未来の移動体験を先取りします。実証で得たデータを基に運行設計や運行安定性、利用者体験の向上を進め、2027年度には都市部でのレベル4自動運転の認可取得を目指します。ビジョンは「100年先の心豊かなくらしのための実験場」と位置づけられています。
運行ルートは二系統です。TAKANAWA GATEWAY CITY周回ルートは、THE LINKPILLAR 1の1階交通広場3番乗り場発着で、停留所は同一の一カ所、1周約5分を1日12便運行します。竹芝方面ルートは同乗り場とウォーターズ竹芝を結び、各停留所での途中乗降が可能です。所要は1周約65分で1日4便の設定です。乗車は「TAKANAWA GATEWAY CITYアプリ」からの事前予約が可能で、2026年3月24日から受け付け、予約日の2週間先まで選べます。予約がなくても当日空席があれば先着順で案内します。実施期間中の2026年4月1日から7日までは交通規制の関係で一部運休があります。乗車料金は無料です。
注意事項として、満席時は予約を持たない場合に乗車できないことがあります。車いすでの乗車は可能で、予約時は4席分を確保します。予約がない場合は、4席分の空きがない時など車内状況によって乗車できない場合があります。荒天など安全な運行が困難と判断した場合や、車両・システム点検が必要な場合は運休または内容を変更します。天候による運行基準は、晴れ、曇り、降雨量10ミリまでとしており、これを超える場合や現地状況により予告なく運休することがあります。時刻表や走行ルートの詳細はサービスサイトから確認できます。
走行車両は自動運転小型EVバス「Minibus 2.0」で、日本政府が定めるレベル4基準に準拠した設計です。車両提供はティアフォーで、ベース車両のサイズは車長7190ミリ、車幅2320ミリ、車高3050ミリです。車両定員は28名で、自動運転時は16名が着座可能です。センシングはLiDAR、カメラ、レーダー、GNSS、IMUを搭載し、自動運転ソフトウエアはAutowareを採用します。最高速度は70キロ、自動運転時は35キロで、充電時間は約2時間です。都市部の高密な交通や人流、複雑な道路構造に対応するため、センサー群と制御技術、通信を一体的に検証します。
実証では、自動運転率と阻害要因の抽出、乗り心地の評価、一般乗車による社会受容性の確認、案内や乗降、混雑時対応、運行安定性など運行オペレーションの検証を行います。通信、遠隔監視、予約導線を含む運行基盤の運用性も検証対象です。あわせて、都市部エリアのマップデータなど学習用データを取得し、認識と経路生成におけるAIベース型とルールベース型の差異を検証します。役割分担は、JR東日本が共同実証の企画主体としてフィールド提供や運行設計、地域連携を担い、KDDIが通信提供や遠隔監視、車両と予約システムの提供を担当します。アイサンテクノロジーは高精度三次元地図の作成と調律、車内保安を担当し、ティアフォーは自動運転車両開発と認識AI、経路生成AIの提供を行います。
背景には全国的なバス運転手不足や高齢化による移動制約があり、都市部では渋滞緩和や交通不便地域の解消が求められています。JR東日本とKDDIは、2021年のグリーンスローモビリティ実証や、2024年からのオンデマンドモビリティ「みなのり」の実証運行などを通じて連携を重ねてきました。今回の実証は、自動運転や通信、遠隔監視、アプリ機能など各社の強みを掛け合わせ、広域品川圏における生活と観光の価値向上を図るものです。将来の都市部レベル4認可に向け、運行設計と利用者体験を段階的に磨き込み、持続的な移動手段の社会実装を加速します。
詳しくは「東日本旅客鉄道株式会社」「KDDI株式会社」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部






















