令和8年2月10日から12日にかけて、フィンランド・ヘルシンキで日EU共同量子技術プロジェクト「Q-Neko」のキックオフが開催されました。Q-Nekoは、令和7年5月に署名された日EU間の量子科学技術に関する協力趣意書に基づく初の共同プロジェクトです。日EUデジタルパートナーシップの枠組みに位置付けられ、次世代計算基盤の協力を具体化する取り組みとして設計されています。会合では、ハイパフォーマンス・コンピューティング、量子コンピューティング、両者を統合するハイブリッドHPC+QCに関する情報共有と、今後の研究開発や国際連携の方向性について意見交換が行われました。本件は内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局が公表しています。日本とEUが協力趣意書の実装段階に入ったことを示す動きです。
本プロジェクトは、フィンランドのCSC – IT Center for Scienceが主導し、IQM Quantum Computers、Forschungszentrum Jülich、ドイツ航空宇宙センター、CEA France、Thales、Jij、フランス国立計量・試験研究所、VSB – Technical University of Ostrava、QunaSys、Aalto University、産業技術総合研究所、長大株式会社、KDDI総合研究所が参画します。材料科学、エネルギー・環境、通信、データ解析などで量子技術の利活用が加速する中、スーパーコンピューティングに量子計算を組み合わせる取り組みが進展しています。量子強化型の機械学習や人工知能への関心も高まる状況で、日本とEUは研究から実証、利活用までの協力体制を構築してきました。Q-Nekoは国際的な専門性を強化し、将来の計算基盤の在り方を共同で検討することを目的とします。
推進は、日本側が戦略的イノベーション創造プログラム、EU側がHorizon EuropeおよびEuroHPC Joint Undertakingの支援を受けます。主な取り組みは、研究者と技術者の交流促進、計算資源と知見の共有、量子対応計算手法やソフトウェア基盤の整備です。さらに、HPCと量子技術の統合に向けたベンチマークや標準化への貢献、HPCとAIとQCを統合した次世代ハイブリッドコンピューティングシステムの基盤構築を目指します。キックオフのパネルディスカッションには、ThalesのFrédéric Barbaresco、フィンランド外務省のJanne Hirvonen、産業技術総合研究所の堀部雅弘、Q-STARとJijの中田宙志、フィンランド教育文化省のLaura Taajamaaが登壇しました。量子技術分野で、オープンでありながら安全な協力の重要性について議論が行われ、今後の日EU協力の方向性を共有する機会となりました。
詳しくは「内閣府」の公式ページまで。レポート/DXマガジン編集部





















