仕事はひたすら取り組むだけでは成果につながりません。日々勉強するだけでも不十分です。家族の協力があってこそ、成果や結果をもたらすのです。では、仕事に協力的な家族像とは。家族とどんな関係が望まれるのか。仕事の協力者となる家族について考えます。【週刊SUZUKI #44】
仕事で成果や結果を出すには、人並ならぬ努力が必要なのは言うまでもありません。日頃から勉強してスキルを磨いたり、人と積極的に会って知見を深めたりといった取り組みが、成果や結果をもたらします。
一方、忘れてはならないのが家族の協力です。仕事にまい進し、一所懸命取り組めるのは、家族の支えがあってこそです。家族が仕事を理解し、協力してくれるからこそ、成果や結果を求めて仕事に没頭できるようになるのです。
もし仕事がうまくいかないと悩んでいるなら、自身の努力不足を解消するのはもちろんですが、家族にも協力してもらうべきです。まずは家族との会話を通して、仕事への理解を深めてもらうことが大切です。どんな業務に携わっているのか、社会にどう役立つ仕事なのかなどを丁寧に話すことで、家族は仕事を理解し、応援してくれるはずです。仕事で成果や結果を出すには、家族が最大の協力者であり、一番の応援者であることが不可欠です。
家族との会話を増やせば、仕事のヒントも得られます。例えばパートナーからテレビ番組やニュースについて聞いたり、子供から若い世代のトレンドを聞いたりすれば、自分では知り得ない意見や情報を容易に仕入れることができます。それらが新しい企画やアイデアのヒントにつながります。会議中に発言を求められたときのヒントにもなるでしょう。
仕事では、業界や業種をまたいだ人と積極的に意見交換するのが望ましいよく言われます。しかし、こうした機会が少ない人は、身近な家族との会話を大切にすべきです。家族が仕事の協力者や応援者であれば、何気ない会話の中でアドバイスしてくれることもあるでしょう。応援メッセージを贈ってくれることもあるでしょう。家族とこんな関係であることが望まれます。
近年は、安心して自分の考えを発言できる「心理的安全性」の重要性が増しています。これは組織のメンバーとの人間関係に限った話ではありません。家族との良好な関係、さらには家族の仕事への理解、協力する姿勢も心理的安全性を高める大きな要因です。安心して話せるか、話を受け止めてもらえるか、夢を語っても笑わずに聞いてもらえるか…。こうした会話をできる家族があなたの仕事を飛躍させるのです。
この後、いつも協力してくれる家族に会ったらこう伝えてください。「いつも私を支えてくれてありがとう」と。
筆者プロフィール
鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。 デジタルシフトを目指す企業の支援を実施している。SBIホールディングス社外役員、日本オムニチャネル協会 会長、学校法人電子学園 情報経営イノベーション専門職大学 客員教授を兼任