80年代は社会や大人たちに対する反逆の心を歌詞に込めた楽曲たちが、当時の若者たちの心を捕らえていました。「つまらない大人にはなりたくない!」「社会のレールにハマりたくない!」。今も、なお多くの人々の心に強く響き続けています。この時代にリリースされた楽曲の中で、特にメッセージ性の強い曲をピックアップし、ご紹介します。
「15の夜」(尾崎豊)
「15の夜」は、1983年(昭和58年)にリリースされた尾崎豊のデビューシングルです。この楽曲は、長らく尾崎自身の経験を基に制作されたものとされてきましたが、後年、尾崎の父により、家出をした友人の話をベースにした楽曲であることが明らかになりました。歌詞の中には、盗んだバイクで夜を駆ける若者の姿が描かれ、自由を求める強い願望が表現されています。しかし、尾崎本人は実際にはバイクを盗んだことはなく、この点については同級生も証言しています。
「ON MY BEAT」(BOØWY)
「ON MY BEAT」は、BOØWYが1980年代の音楽シーンに残した数々のヒット曲の中でも際立つ存在感を放っている1曲です。疾走感溢れるサウンドに、社会の期待や常識に縛られず、自分の信じる道を進む決意を歌った歌詞が心に響きます。この楽曲はBOØWYのアルバム「BEAT EMOTION」に収録されており、1986年にリリースされました。
「Happy Man」(佐野元春)
佐野元春の「Happy Man」は1982年(昭和57年)にリリースされた楽曲です。この曲は、個人の内面に焦点を当て、自己実現と真の幸福を求めるメッセージが込められています。歌詞からは、社会の枠にはまらず、自分自身の価値観に基づいて生きる強さと決意が伝わってきます。80年代の反逆の心を象徴するこの曲は、メロディアスでありながらもリスナーに深い共感と勇気を与える一作となっています。
「DON’T TRUST ANYONE OVER THIRTY」(ムーンライダーズ)
ムーンライダーズの「DON’T TRUST ANYONE OVER THIRTY」は1986年(昭和61年)にリリースされました。この楽曲は、若者の反骨精神と疑問を投げかけるメッセージが込められており、特に年長者や権威への信頼を疑う姿勢が示されています。タイトルからも、当時の若者文化の中でよく引用されたフレーズ「30歳以上の者を信用するな」が感じられます。ムーンライダーズは独自の音楽性と斬新な歌詞で知られ、80年代の音楽シーンに独特の色を添えていました。この曲は、時代に流されることなく、自分自身の価値観を持ち続ける大切さを伝えています。
「ゴキゲンRADIO」(THE MODS)
「ゴキゲンRADIO」は、THE MODSによって1981年(昭和56年)にリリースされた楽曲です。この曲は、バンドが80年代のパンク・ロックシーンを牽引したことを示す作品の1つで、彼らの活動初期のエネルギッシュなスタイルと反骨精神が感じられます。歌詞は、周囲の混乱や日常のドラマにもかかわらず、ラジオを通じて音楽に没頭し、自分の世界に浸る様子を描いています。