株式会社バリューファーストが実施した調査は、将来の子どもたちに使用してほしい決済方法について、20代以上の男女400名が回答したものです。このアンケートからは、現金やクレジットカード、電子マネーといった決済手段の選択に関するさまざまな意見が浮かび上がりました。
まず、80%以上の回答者がクレジットカードを自身の主要な決済手段として選んだ一方で、子どもに持たせたい決済方法としては現金が最も多くの支持を集めました。これは、複数の選択肢を回答できる形式であったため、「クレジットカードと現金」を選ぶ層も多く見受けられました。この背景には、日本国内での現金の利用が依然として根強く、特に災害時における現金の安心感からくるものと考えられます。
さらに、子どもがどの年齢から決済手段を持たせるべきかという問いには、「大学生」という回答が170名を占め、「社会人」に142名と続いています。多くの回答者が、金融管理の能力を身につけた後にクレジットカードを持たせたいと考えていることが示されています。この結果は、未成年の時期に適正な金銭感覚を身につけることが重要であるという意識を反映しています。
調査の中で注目すべきなのは、キャッシュレス化が進む中で子どもが現金を使う機会が減少することへの不安感です。約72％の人々がこの変化に対して懸念を抱いており、「使いすぎや情報流出が心配」といった意見が多く寄せられました。このことから、カードや電子マネーなどの管理に対する教育が特に重要であることが見えてきます。
家庭での金融教育に関しては最も多くの人が「お小遣い制」を選び、子ども自身にお金の管理を経験させる取り組みが見受けられました。また、最近では投資に対する教育を重視する家庭も増加傾向にあり、NISAを活用するなど早期からの資産形成について考える環境が整ってきています。
この調査結果を踏まえると、将来の子どもたちが多様な決済手段に触れ、適切な金融知識を持つことができるよう、家庭での教育方針を見直す必要性が浮き彫りになります。現金とキャッシュレスの併用が求められる現代、子どもたちが使う決済手段の選択肢について今後も議論が必要です。詳しくは「株式会社ＶＡＬＵＥ ＦＩＲＳＴ」の公式ページまで。
レポート／DXマガジン編集部海道
