自動運転車Robo-Shopによる無人移動販売の実証実験が沖縄のカヌチャリゾートで2024年12月23日から開始されます。DX(デジタルトランスフォーメーション)を後押しし、観光業の人手不足解消を目指します。
近年、沖縄を訪れる観光客が急増する中で、多くの宿泊施設では人手不足が深刻な課題となっています。特に、コロナ禍からの観光復活にともない需要が高まる一方で、旅館やホテルでの人手不足が75%以上の施設で問題視されています。このような状況下で、顧客の利便性向上と運営効率改善を図るため、Robo-Shopは、最先端の自動運転技術を搭載したモバイル小売システムの実証実験を行います。この車両はL4自動運転機能を有しており、さまざまな環境でのナビゲーションを可能にするマルチセンサー融合技術を使用しています。具体的な特徴として、正確な経路計画や障害物回避が挙げられ、宿泊施設内での安全な移動が確保されています。また、Robo-Shopは冷蔵庫を内蔵しており、軽食や飲料を提供することが可能です。宿泊客はキャッシュレス決済ができ、利便性の高いショッピング体験を享受できると期待されています。
この実証実験は2024年12月23日から始まり、2025年1月23日までの約1か月間にわたり実施されます。Robo-Shopは、ホテル内のフロント棟、ガーデンプール、ショップなどのエリアを移動しながら、軽食やドリンクを無人で販売します。販売時間は午前8時から午後11時までで、稼働は1台のRobo-Shopから行われます。宿泊客はセルフレジを利用して商品を購入し、キャッシュレス決済ができるため、スムーズな料金支払いが可能です。この試みにより、カヌチャリゾートの物販売上向上を目指します。
今回の実証実験の結果は、沖縄県内の観光業や小売業における人手不足解消に向けた重要な一歩となります。Robo-Shopの運営を通じて得られたデータやフィードバックは、将来的に他地域での移動販売サービスの展開にも活かされる見込みです。また、無人移動販売の機能を兼ね備えた新たなビジネスモデルが生まれることで、地域経済の活性化にも寄与するでしょう。自動運転技術による移動販売は、単なるテクノロジーの提供にとどまらず、観光業全体に新しい風を吹き込む重要な役割を果たすことが期待されています。詳しくは「TIS株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部齋藤