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コラム

リーダーはメンバーの失敗を咎めるな!

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メンバーの育成と成長を支えるリーダーにとって大切なこと。その1つが「挑戦する機会の創出」です。メンバーに毎回決まった仕事を与えるのではなく、あえて難度の高い仕事を割り振るのもリーダーの役割です。メンバーが挑戦し続けることの意味、さらにリーダーとしてメンバーの挑戦をどう受け止めるべきかを考えます。【週刊SUZUKI #111】

多くのメンバーを束ねるリーダーは、「挑戦」という言葉と常に向き合うことが必要です。自分に対してだけではなく、周囲のメンバーにも挑戦の機会を与えるようにします。

近年は挑戦する機会そのものが減りつつあると感じます。挑戦したいと手を挙げる若手社員も減り、会社に挑戦を受け入れる風土さえ醸成されなくなっています。しかし、プロジェクトを通じてメンバーを成功へ導くリーダーは、すべてのメンバーに挑戦の機会を設けるべきです。こうした経験が人を大きく成長させ、プロジェクト成功を手繰り寄せるのです。

しかし、社会人経験の浅い若手社員に挑戦の機会を与えても、おそらく失敗するだけでしょう。それで構いません。成功か失敗かを問うのではなく、挑戦した姿勢を評価すべきです。仮に失敗しても、そのとき取り組んだすべての経験が、若手社員の今後の糧となるのです。次回以降の挑戦を支える土台となるのです。

挑戦に大小の規模は関係ありません。どんなに小さな挑戦も、挑んだことを称賛すべきです。リーダーは何度も挑戦する機会を与え続け、メンバーが失敗を通じて成長できるよう導くことが大切です。失敗を糧にしたメンバーがチームに集まったとき、そのチームはどんなに困難な壁も乗り越えられるようになるのです。一人ひとりが培った糧がチームで役立つようになるのです。

人は失敗せずに成長することはありません。「なぜ失敗したのだろう」「あのときこのように対処すべきだった」などと振り返って反省する取り組みが、一歩ずつ成長させるのです。楽な業務ばかりで挑戦する機会のない人は、以後の成長を見込めなくなるでしょう。苦しく大変な挑戦を繰り返すたびに、人は一回りも二回りも成長するのです。

リーダーは挑戦をポジティブに考え、挑戦し続けるメンバーを歓迎する雰囲気をチームに醸成させてください。失敗にダメ出しするのではなく、挑んだことを褒めるチームをつくってください。こうした挑戦が当たり前になったとき、リーダーとして取り組み続けたあなたの努力は報われることになるのです。

【リーダーの心得 その19】

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。他に、日本オムニチャネル協会 会長、SBIホールディングス社外役員、東京都市大学特任教授を兼任。

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