初対面で相手の心を開くには何が大切か。会話の盛り上がり具合や話す内容、会話の量がすべてではありません。こうした会話を通して熱意を相手に伝えるためには、笑顔や身振り手振りといったジェスチャーが何より求められます。ジェスチャーにはどんな効果があるのか。初対面のときこそ実践すべきジェスチャーの必要性を考えます。【週刊SUZUKI #133】
「コミュニケーション」と聞くと、多くの人は「会話」や「言葉」を連想するに違いありません。しかし、相手の緊張を解き、自分に興味を持ってもらうためには、会話以外のコミュニケーション手段を駆使することが大切です。話すときの表情や手振り・身振りといったジェスチャーなど、いわゆる非言語情報が相手との心理的距離を縮めるには有効な手段となります。
言葉をどれだけ並べても、伝えようとしている意図や思いは相手に必ずしも届くわけではありません。意図や思いを相手に届けるためには、言葉だけではなく真剣な眼差し、目を見て話す姿勢などのジェスチャーを交えるようにします。ジェスチャーを添えることで、あなたのメッセージはより一層鮮明になります。相手に深く響くようになるのです。ジェスチャーは、あなたが話している内容に対する「情熱」や「本気度」を伝える視覚的な要素です。相手の感情に直接訴えかける力を持っていることを忘れてはなりません。
例えば、あなたが何かを熱く語りたいとき、単に言葉を羅列するだけでなく、その内容に合わせた表情で語ったらどうでしょうか。重要なポイントで手のひらを開いたらどうでしょうか。力強く拳を握ったらどうでしょうか。話に説得力が増し、相手はあなたの熱意を肌で感じ取れるようになるはずです。ジェスチャーは、熱意を伝える「空気感」を醸成できる効果を持っているのです。
この「空気感」づくりは、相手を安心させ、会話に引き込む上で非常に重要です。相手が不安を感じやすい初対面の場面では、明るくポジティブな雰囲気を作り出します。これにより、相手の警戒心を解き、心を開かせるきっかけとなります。笑顔で話しかけ、適切なタイミングで相槌を打ち、共感の表情を見せること。これらはすべて、相手が安心して話せる環境を作り出すための行動なのです。
あなたの表情とジェスチャーは、言葉にならないメッセージを雄弁に語ります。この力を最大限に活用すべきです。これにより、初対面の相手との間に、温かく、活気のある、信頼に満ちた空気感を創り上げていきましょう。
【外交の心得 その10】

筆者プロフィール
鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。他に、日本オムニチャネル協会 会長、SBIホールディングス社外役員、東京都市大学特任教授を兼任。






















