仕事とは大変で苦労を伴うもの。これは当たり前のことです。にもかかわらず、苦労から逃げたり仕事に嫌々取り組んだりする人が目立ちます。苦労と向き合わなければ仕事で結果すら残せません。では、苦労をどう受け入れるべきか。苦労した先に得られる達成感とは。面倒な仕事に直面したときの心構えについて考えます。【週刊SUZUKI #45】
「仕事が山積みで大変だ…」「明日までにこの仕事を片付けなければ…」。たくさんの仕事を抱え、大変な思いをしている人は少なくありません。ただし、仕事が大変なのは当たり前です。苦労を伴うのが当たり前です。大変な思いをしているときこそ、“仕事とは大変で苦労を伴うのが当たり前”と改めて自覚すべきです。
多くの人が仕事の対価として給料をもらっています。さらに仕事を通じて社会課題の解決に取り組んでいます。これだけ意味のある仕事が楽であるわけがありません。もし楽と感じるなら、それはもはや仕事とは呼べません。
仕事ではいろいろな作業や対応を求められるのが当然です。多くの資料に目を通さなければなりません。多くの人と交渉する必要もあります。多くの局面で正しい判断も求められます。やり遂げるためには、大きなプレッシャーと戦い続けなければなりません。準備不足やスケジュールの遅延、交渉の決裂など、さまざまなトラブルにも見舞われるはずです。
こうした場面では、多くの人が「嫌だな」「面倒だな」と思いがちです。しかし、こんなときこそポジティブにトラブルと向き合うべきです。“仕事とは大変で苦労を伴うもの”と常々自覚していれば、当たり前の局面として受け入れられるはずです。嫌々ではなく、自主的かつ率先して解決の糸口を探ろうとするはずです。トラブルや難題に直面したときこそ、成長の機会と前向きに受け止めることが大切です。
トラブルを乗り越えて成し遂げた先には、大きな達成感を得られます。うまくいかない仕事ほど、やり終えた後の達成感は大きくなります。こうしたやりがいを感じられるのも、苦労があってこそです。苦労しなければ、達成感もやりがいも得られません。
仕事で得られる達成感は、苦労の数と質で決まります。どれだけ苦労したか、どれだけ大変な思いをしたか。こうした経験が達成感を大きくします。こうした経験が仕事を成功へと導くのです。
面倒なことに対し、前向きに取り組んでください。嫌なことをむしろ楽しんでください。「大変だぁ」と笑顔で仕事に向き合えるくらいになってください。その先に必ず、大きな成功と成長が待っています。仕事で成果や結果も必ず出せるようになります。
筆者プロフィール
鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。 デジタルシフトを目指す企業の支援を実施している。SBIホールディングス社外役員、日本オムニチャネル協会 会長、学校法人電子学園 情報経営イノベーション専門職大学 客員教授を兼任