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失敗の苦い経験が先を見通す力を養う

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成長するために大切なことの1つが「失敗」です。失敗を経験せずに成長することはありません。では、私たちは失敗を通じて何を学ぶべきか。どんな教訓を得らえるのか。さらには失敗を経験することでどんな力を養うべきか。失敗を経験することで得られる成長の極意に迫ります。【週刊SUZUKI #81】

人を成長させる上で必要なのは「失敗」です。失敗することで多くを学び、同じ過ちを繰り返さないようにすることで、人は少しずつ成長していくのです。失敗なしに成長することはあり得ません

しかし、最近は失敗を恐れる若手社員が増えています。「失敗したら上司に怒られる」「失敗が自分の評価を悪くする」などと思い込む人は少なくありません。失敗を嫌がる風土が社内に根付き、社員の挑戦を許容しない企業も珍しくありません。こうした風潮が社会にまん延し、人の成長を阻害しているように感じます。

若いときこそ多くの失敗を経験すべきです。その苦い経験が後の教訓となるのです。失敗を経験しなければ教訓を得られないし、成長さえ見込めません。周囲の失敗を糧にしても構いませんが、それでは自身の教訓として根付きません。自分自身で失敗を体験し、自分で感じて思ったことを教訓にすることが大切です。この繰り返しにより、教訓は自身のDNAに刻まれるのです。

こうした成長の糧を得るには、失敗を受け入れる企業の体制も必要です。企業は失敗した若手社員を否定せず、むしろ褒めるくらいの度量を持つべきです。「失敗は成功のもと」と言われるように、失敗を反省して次に活かす過程を評価すべきです。企業のこうした評価が、若手社員の挑戦意欲を掻き立てます。失敗を怖がる若手社員の気持ちを払拭させてくれるのです。

失敗から学んだ多くの教訓は、次回以降の挑戦で必ず役に立ちます。なぜ失敗したのかという反省点は、これからの業務やプロジェクトを改善するヒントになります。失敗が多いほど反省点は増え、改善するためのヒントもノウハウとして積み重ねられるようになります。どれだけ失敗したのかが、これから先を見通す力を養ってくれるのです。

失敗という言葉はネガティブなイメージを伴います。しかし、数年先の自分を見たとき、成長を呼び込む失敗はポジティブな言葉に変わります。目先の失敗にとらわれてはなりません。将来の自分には数多くの失敗が必要であることを意識すべきです。若い頃にどれだけ失敗するか。その場数に比例してあなたは成長するのです。

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。他に、日本オムニチャネル協会 会長、SBIホールディングス社外役員、東京都市大学特任教授を兼任。

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