最近の調査により、新人ITエンジニアにとって最も重要なスキルは「質問力」であることが明らかになりました。この調査は、ITフリーランスエンジニアとして10年以上の経験を持つ76名を対象に行われ、48.7%の回答者が「分からないことを適切に質問できる能力」を最も求められる能力として挙げています。続いて、「チームメンバーと協力するためのコミュニケーション能力」や「問題解決に向けたロジカルな思考力」がそれに続いていますが、やはり「質問力」がクローズアップされています。これは、エンジニアとしての成長が他者とのコミュニケーションに大きく依存していることを示しています。
企業の研修では、現場で必要とされるスキルと研修内容との間にギャップが存在することも大きな問題です。調査では、企業の新人研修が現場で必要とされるスキルと合致していないと感じる回答者が48.7%に達しました。このギャップがあるため、新人エンジニアは現場で求められるスキルを習得するのが難しくなっているのです。ギャップの主な原因は、現場でしか得られないスキルが多いことや、理想論が多く実情に合っていない研修が行われていることなどです。
さらに、新人エンジニアの成長を阻害する要因として、「質問しにくい職場の雰囲気」が47.4%で最も多かったことが判明しました。「指導者やメンターの不足」や「業務量が多すぎて学ぶ時間がない」という回答も挙がっています。このように、質問力を育成する環境が整っていない職場が多く、新人エンジニアの成長を妨げている現状が伺えます。
効果的な研修には、現役エンジニアによる指導が求められています。そこでは、実務に即した課題や演習を通じて現場の知識を実践的に学び、質問力やコミュニケーション能力を磨くことが重要です。正しい指導を受けることで、新人エンジニアはより早く成長し、現場で即戦力として活躍することができるでしょう。このように、人材育成において質問力の重要性には、今後ますます注目が集まると考えられます。詳しくは「株式会社PEーBANK」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部海道