TISは2024年12月25日、企業の仮想デスクトップ(VDI)環境の構築・運用を支援する「仮想デスクトップ導入・運用サービス」に、Accops and Zevoke Technologies株式会社が提供する統合VDIソリューション「Accops(アコップス)」シリーズを追加したことを発表しました。もともと「Citrix」「Horizon」によるVDIソリューションを扱ってきた同社が、次世代仮想化ソリューションとして「Accops」シリーズを新たに導入することで、VDI環境に関する幅広いニーズに一層対応できるラインナップを構築するねらいです。
近年は働き方改革の推進によるリモートワークやハイブリッドワークの普及、OSのサポート終了に伴うシステム更改、情報セキュリティ対策の強化などを背景に、多くの企業や公共機関、文教機関でVDI環境が導入されています。TISによれば、主要な既存ベンダーの再編をきっかけにクライアント環境の見直しを検討するケースが増え、新たな選択肢を求める声が高まっているとのことです。こうした状況に応えるべく、TISは「Accops」シリーズを追加し、サービスの拡充に踏み切りました。
「Accops」シリーズは、VDI環境のアセスメントやグランドデザインの策定といった導入前の計画・検証フェーズから、実際の構築・移行、さらに導入後の運用支援や改善提案まですべてを統合的に提供する仮想化ソリューションです。最小5ライセンスから購入可能なライセンス体系を採用しているため、小規模から大規模まで幅広い規模の組織のニーズに応じられます。オンプレミスとクラウドのいずれにも対応できるほか、VDIやゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)、アイデンティティとアクセス管理(IAM)、統合多要素認証(MFA)など、VDI運用に必要な機能群を包括的にカバーしている点も特徴です。公共機関や文教機関への豊富な導入実績を有しており、とりわけ大学の授業や履修情報など特定のスケジュールと連携して自動でVDIをデプロイする機能により、多くの機関での運用実績を積んでいるといいます。
TISが提供するメニューとしては、計画・検証段階を支援する「コンサルティングサービス」(参考価格300万円・税抜~)、構築・移行フェーズを担う「仮想デスクトップ導入サービス」(参考価格1,000万円・税抜~)、稼働後の運用を支える「VDI運用サービス」(月額100万円・税抜~)が用意されています。いずれも要件や適用するソリューションによって価格や納期は変わりますが、それぞれの段階で専門的なサポートを受けながら、最適なVDI環境を実現できるのが特徴です。
TISの「仮想デスクトップ導入・運用サービス」は、オンプレミスでもクラウドでも柔軟にVDIを構築できるマルチプラットフォーム対応が強みで、すでにのべ20,000台以上のVDI運用実績を誇ります。また、24時間365日のサポート体制を整えているため、多様なユーザーに安心して利用してもらえる環境を提供しているといいます。
今後、TISは10年以上にわたるVDIソリューション運用実績と、クラウド・仮想化・ネットワークなど各分野の専門家によるサポートをさらに充実させ、ユーザーに最適なクラウド環境を提案する方針です。新たに拡充されたラインナップによって、ユーザー企業が抱えるあらゆる仮想デスクトップの課題解決を支援し、スケーラブルで柔軟なITインフラの実現をサポートしていく考えです。
レポート/DXマガジン編集部折川