NECは、病院経営の最適化や持続可能な地域医療の実現に向けて医療機関や関連機関でのDXを推進すべく、生成AIを早期に実装できる基盤として「ヘルスケア生成AI活用プラットフォーム」を2025年2月から順次提供開始いたします。同時に、サービスのさらなる拡充や新たな価値創造を目的とし、パートナー企業とともに医療DXを加速させる「BluStellar 共創パートナープログラム / 生成AI for Healthcare」(注1、2)を開始します。NECは、これらの取り組みを通じて2030年度までに100億円の売上を目指します。
近年、日本国内では人件費や物価の高騰による病院経営の悪化や、高齢化による医療・介護需要の増大に伴う医療従事者不足など、地域医療全体を支えるうえでの課題が山積しています。こうした状況を踏まえ、DXによる業務効率化や病院経営の改善が期待される一方、実際には導入のハードルが高い面もありました。NECは、昨年度から生成AIを社会に早期導入するための実証やサービスの開発を進め、本年8~9月には医療機関やパートナー企業とワークショップを開催するなどして、病院経営や患者の受診フロー、自治体との連携など多岐にわたる分野での生成AIの活用可能性を確認しました。
今回提供する「ヘルスケア生成AI活用プラットフォーム」は、医療機関や関連機関が生成AIを安全かつ円滑に活用するためのサービスです。AIの活用基盤、クラウドセキュア接続サービス、医療データの匿名化基盤の3つを中心に構成し、価格は税別で月額35000円から(別途、初期導入費用が必要)となります。これを利用することで、病院経営や患者ワークフローなどさまざまな現場で、高度なデジタル技術を導入しやすくなります。
また、同時に始動する「BluStellar 共創パートナープログラム / 生成AI for Healthcare」では、パートナー企業や医療機関と連携し、地域医療の課題解決に貢献するソリューションを共同で開発・展開いたします。具体的には、生成AIの技術・ビジネス支援や販売・マーケティング活動のサポートなど、パートナー向けの支援メニューを用意し、それぞれの強みを生かしながら新たな価値創造を目指します。
NECは今後も、病院経営の最適化や地域医療体制の維持を目指す医療機関の取り組みを多面的に支援し、生成AIをはじめとする先進的なデジタル技術を活用して医療DXを推進します。また、企業理念である「Value Driver」への進化を図り、業種を横断した先進テクノロジーと深い業界知見を融合して、お客様の事業改革や社会課題の解決に貢献します。
レポート/DXマガジン編集部折川