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気候変動時代の新しいお金の流れ!デジタル技術で「防災投資」を見える化

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気候変動の影響で自然災害の頻度と被害規模が拡大するなか、NECはデジタル技術を活用して災害リスクと適応策の効果を定量化・可視化する「NECデジタル適応ファイナンス」の取り組みを発表しています。2000年から2019年の20年間に自然災害による経済被害が約3兆8,000億ドルに達したという背景を踏まえ、適応策への資金が不足しがちな現状に対して、リモートセンシング、IoT、AI、デジタルツインなどを組み合わせてリスク評価に必要な情報を継続的に取得・解析し、適応価値を見える化することを目指しています。NECは適応価値を「経済的価値」「社会経済的価値」「温室効果ガス削減価値」の三つに分類し、これらを総合的に算出することで、事業組成や資金調達時に投資家や金融機関が判断しやすい情報を提供するとしています。

具体的なユースケースとして、河川氾濫のシミュレーションでは、平均気温が上昇した条件下における被害想定と、堤防を1m高くした場合の被害を比較し、追加適応策なしでは51億ドルが見込まれる経済損失を、堤防強化により11億ドルに抑制できる可能性があると示しました。また復興に伴う温室効果ガス排出の抑制効果も試算し、適応策による総合的な便益を明示しています。インドネシアの泥炭火災の事例では、赤外線カメラ等による早期検知・消火で発火から消火までの時間を半減できた場合、延焼縮小により巨大な適応価値(試算で約196億ドル)を創出できると示されました。こうした解析結果は、COP28でも発表され、NECは適応策の効果を定量化する技術の重要性と、民間企業や金融機関、行政、国際機関との共創の必要性訴えています。

NECは2024年3月15日に三井住友海上火災保険とともに「適応ファイナンスコンソーシアム」を設立し、デジタル解析に基づく適応価値を投資家向けに提供する仕組みや、保険や債券、融資スキームといった金融商品のユースケース開発を進めるとしています。一方で、評価手法の標準化や第三者検証、法制度整備、データ共有ルールなどの課題も多く、産官学金が連携して実証フィールドを拡大することが社会実装の鍵になるとしています。NECの取り組みは、技術的なデータ基盤を通じて適応策を投資対象として成立させるための第一歩であり、今後は評価の透明性確保や実務的な金融商品設計への適用を進めることが求められます。

詳しくは「NEC」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松

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