かつて世界の家電市場を席巻したパナソニックが、新たな成長戦略を模索しています。オリンピックスポンサーとしてテレビやビデオを世界に広めた同社ですが、この10年ほどは競合のソニーや日立が大胆な事業構造改革に成功する一方で、株式時価総額は約3.7兆円前後に停滞。投資家からは「成長ストーリーが見えない」との厳しい声が上がってきました。
EV電池・ソフト買収に続く「第3の変革」
パナソニックはこれまで、テスラとのEV電池事業提携や2021年の米ソフト大手ブルーヨンダー買収といった再生の一手を打ってきました。しかしテスラは電池の内製化を進め、中国CATLやBYDとの競争も激化。ブルーヨンダーの上場構想も停滞し、十分な成果は得られていません。
こうした中で同社は、第3の変革として「AI駆動型ハード・ソフト・ソリューション」を掲げています。工場の自動化、データセンター向けシステム、映像解析などを強化し、2035年までに売上の30%をAI関連事業から得る目標を設定しました。
一方で、低収益のテレビなど家電事業をどう扱うかは大きな課題です。売却検討が報じられる一方、「スマート家電」の基盤として残す可能性も示唆されており、意思決定は揺れています。
専門家は「パナソニックが得意とする高付加価値製造領域を明確にし、資本を集中投下できるかが真の変革のカギ」と指摘します。1980年代の成功モデルに縛られず、AIを軸とした新たな挑戦が実を結ぶのか。107年企業の再起は、時間との闘いでもあります。
詳しくはパナソニックまで。
レポート/DXマガジン編集部






















