地方公務員の若手離職が顕在化するなか、株式会社CAQNALが仙台市総務局約130名を対象に無償で職員エンゲージメント調査を試行します。データ可視化と伴走型コンサルで自治体DXの先行モデルを目指す取り組みです。
試行調査の狙いと分析手法――現場の声を「見える化」して改善へ
仙台市とCAQNAL(カクナル、代表取締役 中島篤)は、令和7年度に総務局職員約130名を対象とした職員エンゲージメント調査・分析の試行実施で連携する覚書を締結しました。本試行では、CAQNALが仙台市の実情に合わせて設問をカスタマイズし、調査の実施から集計・分析、施策立案までを無償で提供する点が特徴です。調査は令和7年9月の実施を予定しており、集計・分析後には最終報告を行い、その結果を施策設計に反映する計画です。
CAQNALが掲げる特徴は「伴走型」の支援です。単なるサーベイ提供にとどまらず、自由記述のテキスト分析やヒートマップ等を活用して職場の実態を多角的に把握し、分析結果に基づく改善施策の立案と実行支援まで一貫して関与します。自治体の現場の声を起点に仮説を立て、小さな実験で検証しながら改善を進めるプロセスを重視する姿勢が明確に示されています。
この試行の狙いは、エンゲージメントの可視化を起点とした職員定着施策の実行です。仙台市は本試行で得られる知見を、若手の離職対策や中長期の人材戦略に反映させる方針です。加えて、試行で得られた成果や手法が整理されれば、自治体発のデータ駆動型アプローチとして民間企業にも示唆を与える可能性があります。CAQNALは効果検証後、他自治体向けに簡易版サーベイの無償提供も検討しているとされています。
留意点としては、回答者の匿名性担保と現場への還元設計が不可欠です。調査結果を単に経営層で消費するだけにせず、現場マネジメントにフィードバックして具体的なアクションにつなげる運用が重要です。また、外部分析に頼る場合でもナレッジ移転を意識し、内製化に向けた準備を進めることが望まれます。無償の試行は自治体DXを前に進める第一歩となり得ますが、効果を持続させるためには継続的な測定と現場での検証が求められます。
自治体がデータで職場課題を可視化する取り組みは、自治体DXの核心となります。仙台市の本試行が成功すれば、自治体発の実務ノウハウが幅広い組織改革の先行モデルになる可能性があります。
詳しくは「株式会社CAQNAL」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部






















