株式会社ネクイノが運営するオンライン・ピル処方サービス「スマルナ」は、働く女性1,031名を対象にワーク・ライフ・バランスと女性特有の健康課題に関する実態調査を実施しました。理想の働き方は「プライベート優先」が59.7％と多数派である一方、現状では「仕事を優先している」が52.1％と過半数を占め、理想と現実の間に顕著なギャップが浮き彫りになりました。社会全体として女性の働き方が変わってきていると感じる人は79.7％にのぼり、価値観の変化の兆しが見られます。女性特有の健康不安については9割以上が影響を感じており、生理痛やPMSなどの症状が仕事に与える影響を「ある」と回答した人は89.2％でした。さらに、ライフステージの変化にともなう働き方への不安は91.1％に達し、支援の必要性が明確になっています。本記事では調査の要点と、企業が実務に落とし込む際の具体策を解説します。
理想と現実のギャップと価値観の変化 いま求められる働き方の再設計
現在のワーク・ライフ・バランスでは「仕事優先」が52.1％、「プライベート優先」が47.9％と、現状は仕事寄りの傾向が示されました。理想では「プライベート優先」が59.7％に達し、「仕事優先」を望む人は6.9％にとどまっています。理想と現実の差が広がる背景には、業務量や突発業務で予定が立てにくいこと、働く時間や場所の柔軟性不足、会社の休暇や時短制度の使いにくさなどが指摘されています。約8割が「働く女性の生き方は変わってきている」と回答し、変化は緩やかでも着実に進んでいることがわかります。企業は、制度面の整備と運用のしやすさの両輪でギャップを埋める対応が不可欠です。評価や目標設定の柔軟化、リモートやフレックスの恒常運用、休暇の事前取得ルールの明文化など、行動ベースの見直しが求められます。
健康課題の影響と不安 9割が日常業務への影響を実感
女性特有の健康課題では、生理痛やPMSが仕事に影響すると答えた人が89.2％に上りました。 職場の理解や配慮については、半数以上が一定の理解を感じる一方で、妊娠、出産、更年期などライフステージの変化に対する不安は91.1％と極めて高い結果です。 ワーク・ライフ・バランスを保てない要因として、業務量と突発対応、柔軟性の欠如、サポート制度の不十分さが上位に挙げられています。 こうした状況は、日々の体調変化がパフォーマンスと欠勤リスクに直結し、結果として評価やキャリア形成にも影響を与えることを示唆します。 企業は、制度の存在だけでなく利用のしやすさ、相談のしやすさを担保する仕組みが重要です。 就業規則や運用手引きの更新、上長や人事の対応指針の可視化が実効性を高めます。
低用量ピルが示す改善効果 服用者の8割が働きやすさ向上を実感
低用量ピルの服用目的は、避妊が31％で、生理痛やPMSなどの月経随伴症状への対処が69％と多数を占めました。服用による働きやすさの変化では、78.5％が「改善した」と回答し、具体的には「感情をコントロールしやすくなった」42％、「仕事の予定を立てやすくなった」34.4％、「体調不良による欠勤が減った」33.4％などの効果が挙がりました。症状のコントロールが日々のパフォーマンスや欠勤抑制、計画性の向上に寄与していることが示されています。企業に求められる支援としては、「有休やリフレッシュ休暇の取りやすさ」57.5％、「柔軟な勤務制度」53.1％に加え、「妊娠・出産・育児との両立支援」50.4％、「生理・PMS・更年期など健康課題への支援」49.1％が続きました。医療費の補助や福利厚生としての支援を望む声も44.7％に上っています。制度整備と健康支援の両面が、ワーク・ライフ・バランス実現の鍵であることが読み取れます。
詳しくは「株式会社ネクイノ」の公式ページまで。
