NECは足立区およびグーグル・クラウド・ジャパンと連携し、証拠に基づく政策立案の実践に向けた実証実験を開始します。AIエージェントを搭載したデータ分析基盤「政策ダッシュボード」を構築し、職員がAIと日本語で対話しながら政策の進捗把握や効果検証を行える環境を整えます。まずは防犯施策を対象に有効性と実用性を検証し、結果を踏まえて適用範囲を拡大します。最終的には、他施策への展開とともにEBPMモデルの確立を目指します。行政業務でのAI活用を通じ、意思決定の迅速化とデータ活用の高度化を図る狙いです。データと現場知を結び付ける実装により、地方自治体のデジタルトランスフォーメーションの推進も見据えます。
日本語対話で分析を自動化 複数KPIの関係推論で要因特定
政策ダッシュボードにはAIエージェントが組み込まれ、職員が「〇〇に関する現状と課題を教えて」といった自然言語で入力すると、ダッシュボード内のデータをもとにAIが分析を実施します。結果はデータの提示とともに、改善に向けた示唆をテキストで返す仕様です。複雑な分析ツールの操作は不要で、日本語の対話だけで必要な情報を抽出できます。さらに、単なる数値表示を超えて、複数のKPI間の関係性を推論し、ボトルネックとなっている要因の特定を支援します。これにより、従来は分析担当者の経験に依存しがちだった示唆出しを、一定の手続きで再現可能にし、施策改善の仮説立案を効率化します。防犯施策での検証結果は、他分野への展開時の要件整理にも活用されます。
内外データを統合し地図とグラフで可視化 効率化効果を定量・定性で測定
ダッシュボードでは、区独自の内部データと外部データを統合し、マップやグラフでの可視化を行います。地理情報と指標の重ね合わせにより、地域ごとの特性や時系列の変化を直感的に把握することが可能になります。加えて、従来のデータ集計や分析に要していた時間をどれだけ削減できるかを定量的に測定します。分析の精度向上についても、精度指標や現場評価など定量・定性の双方で効果を確認します。こうした評価結果は、AIエージェントの回答品質の改善や、可視化指標の見直しに反映され、運用しながら精度を高めるサイクルを形成します。成果検証のプロセスを明確にすることで、継続的な機能改善と業務定着を促します。
防犯から全施策へ展開可能なEBPMモデル化と横展開
今回の実証は、防犯施策を起点に有効性と実用性を確認したうえで、同施策以外への適用拡大を目指す計画です。蓄積された運用ノウハウと評価結果を整理し、他の自治体にも展開可能な行政経営モデルとしての確立を目指します。これにより、データ活用における組織横断の標準化や、政策立案から効果検証までの一連のプロセスの体系化を促進します。AIとの対話で分析を民主化し、各部署が自律的に示唆を得られる環境を整えることで、政策サイクルの高速化が期待されます。NECは連携のもとで実証成果を取りまとめ、地方自治体のデジタルトランスフォーメーションとEBPMの普及に貢献するとしています。検証結果の知見が共有されることで、他地域での迅速な導入判断につながることが想定されます。
詳しくは「日本電気株式会社」の公式ページまで。





















