同社が実施した調査は、特定の専門業務に精通し、副業やフリーランス、起業で関わる同社の登録人材303人に聞いた結果です。
自身の専門分野外、もしくは専門分野の延長線上にある領域に関する技術やスキル、知識の習得経験を聞いた結果が図1です。
「専門としている分野の延長線上にある分野を、学習などを通じて習得したことがある」と答えた割合がもっとも高く、7割を超えます。「専門外の分野を、学習などを通じて習得したことがある」も6割近くを占めるなど、多くの人が専門分野以外の知識やスキルを学んで習得していることが分かります。
なぜ学ぼうと思ったのか。学習に取り組んだきっかけを聞いた結果が図2です。
過去に学習した分野の場合、「興味のある分野だった」が55.1%でもっとも多く、「ビジネス環境の変化に対応が必要だと感じた」(52.3%)、「クライアント案件で必要に迫られた」(45.6%)が続きます。
現在学習中の場合、「ビジネス環境の変化に対応が必要だと感じた」が75.2%を占めます。
調査を実施したサーキュレーションによると、プロ人材が今、リスキリングに取り組む動機には、ビジネス環境の変化やクライアントのニーズ、差異化などの要因が考えられるといいます。プロ人材として一度、専門分野を決めてから苦手分野を補おうとする動機は弱く、得意分野を中心に差異化できるスキルを獲得していこうとする動きがあると同社は分析します。
学んだ技術やスキルを実際の仕事に活かせるようになるまで、どのくらいの期間を要したかを聞いた結果が図3です。
「6カ月未満」がもっとも多く45.4%で、約半数の人が半年以内に業務に活かしていることが分かります。一方で「1年以上」と答えた割合も37.2%と高く、業務に活かすまで時間を要している人も少なくない結果となりました。
習得した技術やスキルを活かせる機会はどれくらいあったかを聞いた結果が図4です。
「50%~80%未満の割合で習得した知識を活かす機会がある」がもっとも多く、39.0%を占めます。「80%以上の割合で習得した知識を活かす機会がある」(25.0%)を合わせると、64.0%の人が仕事の半分以上で技術などを活かす機会があったことが分かります。