丸井グループは2022年9月22日、東京大学大学院工学系研究科が設立した「メタバース工学部」へ法人会員として参画することを発表しました。メタバース工学部は、工学分野のD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)推進とDX人材育成を目的に、同学が2022年7月に設立を発表しました。丸井グループは支援を開始し、活動推進を目指します。
東京大学「メタバース工学部」は、最新の情報や工学の実践的スキルの獲得、およびデジタル技術を駆使した工学分野における教育の場として設立されました。
「工学分野におけるダイバーシティ&インクルージョン(多様性の受け入れ)を基本コンセプトとする新しい学びの場」「工学キャリアに関する情報の提供」などの主旨に賛同する法人会員とともに、産学が緊密に連携して活動する予定とのことです。
メタバース工学部が提供する主な教育プログラムとして、以下の3項目が掲げられています。
「社会人や学生の学び直しやリスキリングを支援する」 | |
リスキリング工学教育プログラム(主な対象:社会人・学生) | |
・社会人や学生の学び直しやリスキリングを支援することを目的として、人工知能・起業家教育・次世代通信などの最新の工学や情報をオンラインで学ぶ教育プログラムを提供します。
・受講者のニーズやレベルに合わせた多様なコースを順次開講し、受講生には科目ごとに修了証を発行します。
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「工学キャリアをめざす女性の悩みに寄り添う」 | |
工学キャリア総合情報サイト(主な対象:中高生・工学部生) | |
・工学キャリアに関する総合情報サイトを立ち上げて、ロールモデルが少ない女性工学キャリアの情報提供などを通じて、工学分野におけるダイバーシティ推進を加速します。
・キャンパス訪問、疑似入社の体験談や座談会など、当事者目線でリアルな情報を発信します。
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「工学や情報の魅力を早期(中高生)に伝える」 | |
ジュニア工学教育プログラム(主な対象:中高生・保護者) | |
・工学や情報の魅力を早期に伝えるため、中高生を主たる対象として、産業界と大学が連携した工学教育プログラムを提供します。
・具体的には、大学での工学の学びや卒業後のキャリアを伝える授業、商品開発のような体験型演習、研究室見学などをオンラインと対面を組み合わせて実施します。
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丸井グループでは、誰も置き去りにしない「インクルージョン(包摂)」という考え方に基づき「ビジネスを通じてすべての人が『しあわせ』を感じられるインクルーシブで豊かな社会」の実現を目指しています。
同社によれば、メタバース工学部が掲げる「年齢、ジェンダー、立場、住んでいる場所などに関わらず、すべての人が工学や情報を学べる教育システムを構築する」という考えは、同社グループの掲げる「インクルージョン(包摂)」と共通するものです。
また同社グループでは、知識創造型企業への進化に向けた以下のような変化があるといいます。
・求める人材が、「決まった仕事を効率よく遂行できる人」から「デジタルの力を活用して新たなビジネスをプロデュースできる人」へと変化
・現状の人材とのギャップを埋めるため、DX人材育成を推進 そこで、「データやテクノロジーを活用して未来社会を構想できる人材」の育成を進めるメタバース工学部と活動することが、同社グループのDX人材育成につながると考え、参画の決定に至ったとのことです。 同社では今後、以下のような具体的な取り組みを推進していきます。
・現状の人材とのギャップを埋めるため、DX人材育成を推進 そこで、「データやテクノロジーを活用して未来社会を構想できる人材」の育成を進めるメタバース工学部と活動することが、同社グループのDX人材育成につながると考え、参画の決定に至ったとのことです。 同社では今後、以下のような具体的な取り組みを推進していきます。
工学分野の魅力を発信するテックアンバサダーの支援 | ||
・メタバース工学部の活動として、工学分野の魅力を社会に発信する活動をしている学生ボランティアの「テックアンバサダー」を、同社グループのリソースを用いて支援
・支援の1つとして、同社グループの役員による、「ダイバーシティ&インクルージョン」に関する講演を予定
・そこでは、メタバース工学部の目指す「工学分野におけるD&I」の実現に向けて、「インクルーシブな社会とは」「インクルーシブな社会の実現に向けてどのようなことに取り組みを進めていけるか」を考察
・さらに、消費者にとって身近なフィンテック・小売の事業の中で、どのようにデータが活用されているのかを、同社グループの若手社員を中心としたメンバーがテックアンバサダーに伝えるワークショップを実施
・最終的には、「ジュニア工学教育プログラム」においてテックアンバサダーと共同でワークショップを実施し、中高生などの若い世代に向けても発信をしていく予定
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※テックアンバサダー:メタバース工学部の諸活動の基本となる、産学連携スキームを推進するためのボランティアメンバー。東京大学工学部・工学系研究科から応募・選抜された学部生・大学院生が活動を担う
※ジュニア工学教育プログラム:工学や情報の魅力を早期に伝えるため、中高生を主たる対象として、産業界と大学が連携し提供する工学教育プログラム。大学での工学の学びや卒業後のキャリアを伝える授業、商品開発のような体験型演習、研究室見学などをオンラインと対面を組み合わせて実施予定
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専門講座への同社グループ社員の参加 | ||
・テックアンバサダーの支援に加え、メタバース工学部で提供されるリスキリングの支援を目的とした、「人工知能」「起業家教育」「次世代通信」のリスキリング専門教育の3講座に、自ら手を挙げ意思を示した同社グループ社員が参加 |
同社グループは、メタバース工学部の活動推進に貢献するとともに、グループのDX人材育成につなげていくことを目指します。
関連リンク
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